購入は慎重に! ピアノの買い方・選び方

ピアノの選び方・買い方!失敗しないための注意点や種類ごとの比較

自分のニーズに合ったピアノを選ぶのが大切

ピアノを買う時には、自分のニーズや好み、置くスペースや予算などの条件に加え、近所への音の配慮も忘れず慎重に選ぶ必要があります。そこで今回は、後悔しないピアノの選び方と賢い買い方のポイントをご紹介します。  
   

ピアノの種類と機能

「ピアノを買おう」と思った時の選択肢には、大きく分けて以下の2種があります。
  • アコースティック・ピアノ(アップライトピアノ・グランドピアノ)
  • 電子ピアノ
更にアコースティック・ピアノには、電子ピアノの一部機能を兼ね備えた「消音ピアノ」、そして電子ピアノにも、鍵盤数が少なく持ち運びに便利な「キーボード」の選択肢があります。

それぞれ特徴があり、長所・短所があります。同じ種類のピアノでも、鍵盤の材質や性能などグレードによって値段の幅も広いので、しっかり比較検討して候補をしぼっていきましょう。

 

ピアノの選び方1:「アコースティック・ピアノ」の特徴と長所・短所

アコースティック・ピアノというとピンと来ないかもしれませんが、「ピアノ」と聞いた時にまず思い浮かぶような、外面が木製のピアノのことで「グランド」と「アップライト」の2種類があります。
ピアノの写真

アコースティック・ピアノの魅力は、外見の高級感と豊かな表現力!

■音の出るしくみ
鍵盤を押すとハンマーが動き、弦を叩くことで音がでるしくみですが、形態やサイズの違いから、グランドのほうがアップライトよりも鋭敏で弾き手の微妙なタッチの違いを反映させることができ、より表現力豊かな演奏を可能にします。

■アコースティックピアノの長所
  • ピアノ本来の音が楽しめる
  • タッチによって音色に変化をつけることが出来、表現の幅が広い
  • しっかりメンテナンスをすれば長期間の使用が可能
■アコースティックピアノの短所
  • メンテナンスが必要(定期的な調律など)
  • 音量調整に限界がある(※)
  • 置く場所に配慮が必要(重量があるので建物によっては床の補強が必要。湿気の高いところは適さない)
  • 値段が高い(アップライトピアノで新品40万円台~)
※後から消音機能ユニットをつけることによって、消音ピアノにすることもできます
 

ピアノの選び方2:「消音ピアノ」の特徴と長所・短所

消音ピアノとは、アコースティック・ピアノと電子ピアノ両方の機能を備えているピアノです。

■音の出るしくみ
消音機能をOFFにしている時は、アコースティック・ピアノと同じように、鍵盤を押すとハンマーが動き、弦を叩くことにより音がでます。消音機能をONにすると、ハンマーが弦を叩く直前に止まり、電子ピアノと同じ原理で予めインプットされているデジタル音が鳴ります。

鍵盤を弾く感覚としては、消音機能を使用している際に若干違和感があることは否めませんが、アコースティック・ピアノと大きな違いはありません。

消音ピアノの長所
  • アコースティック・ピアノの一番の長所である表現力の豊かさと、電子ピアノの一番の長所である音量を調整したり、ヘッドフォンが使える便利な機能の両方を兼ね備えている
  • 外観的にはアコースティック・ピアノと同じなので高級感がある
消音ピアノの短所
  • 値段が高い(新品45万円~)
  • メンテナンスが必要
  • 置く場所に配慮が必要
  • 消音機能を使用する場合は電源が必要
 

ピアノの選び方3:「電子ピアノ」の特徴と長所・短所

■音の出るしくみ
電子ピアノには、ハンマーも弦もありません。鍵盤を弾くと、タッチの強さなどのニュアンスが情報としてセンサーで音源部に伝わり、予めインプットされている音源が、その情報に基づき加工されデジタル音が鳴ります

音源は、現在ではグランドピアノから収録した音を使用するのが定番で、デジタル音という言葉から想像する機械的な響きではなく、より洗練されたアコースティック・ピアノに近い音で再現されるよう各メーカーとも技術を競っています。

また、タッチについても、アコースティック・ピアノを弾いた時の感覚が追求され、年々性能が向上しています。鍵盤数は、アコースティック・ピアノと同じ88鍵です。

■電子ピアノの長所
  • 音量調整が可能で、ヘッドフォンを使って音を外にもらさず弾くことができる
  • メンテナンスの必要がない
  • いろいろな楽器の音色に変化させることができる
  • アコースティック・ピアノに比べ、木や金属弦を使っていないので重量が軽い
  • メトロノームが内蔵されている
  • パソコンと接続して、音楽(楽譜)を作成するなど活用できる
  • 録音、自動伴奏機能など、機種によって様々な機能がついている
  • 機種によっては、スマホやタブレットのアプリと連携できる
  • 内蔵された演奏を聞いたり、機種によりBluetooth Audioとして楽しめる
  • アコースティック・ピアノに比べ安価(5万円位~)
■電子ピアノの短所
  • 電源がないと使えない
  • 音色やペダルの微妙な使い分けがアコースティック・ピアノに劣る
  • 摩耗した部分の修理や部品交換が出来なくなったら寿命(15~20年)
電子ピアノの写真

電子ピアノの一番の魅力は、時間を気にせずいつでも練習できること!

  
 

ピアノの選び方4:「キーボード」の特徴と長所・短所

■音の出るしくみ
電子ピアノと基本的には音の出る仕組みは同じで、打鍵を感知したセンサーの情報により音源部が音を出します。

電子ピアノとの大きな違いはタッチで、機種によってはタッチレスポンスという機能がついていて、鍵盤を叩く強さに応じて音量の変化を出すこともできますが、いずれにしても電子ピアノほど繊細ではなく、安価なものでは2~3段階の強さにしか変わらないものもあります。
キーボードの写真

さまざまな機能をもつキーボードは、音楽の幅を広げる楽しいツールに!

「キーボード」の長所
  • 持ち運びがしやすい
  • アコースティックや電子ピアノに比べ安価(3万円台~)
  • 置く場所をさほど選ばない
  • メンテナンスの必要がない
  • 多数の音色、リズムパターンを内蔵
  • ダイナミックな演奏を一人で楽しめる機能が満載
  • 機種によってバンドでの演奏、音楽制作に役立つ機能がついている
「キーボード」の短所
  • 鍵盤数が少ないので曲によっては鍵盤が足りない
  • タッチによる音の変化に乏しいので、表現に限界がある
  • ペダルやスタンド、椅子などが別売り
  • 電源がないと使えない
  • 弾き方によるが、寿命が比較的短い

自分のニーズに合ったピアノはどのタイプ?

それぞれのピアノの特徴や長所・短所を知った上で、自分がピアノに求める条件と以下のチェックポイントを照らし合わせてみましょう。
 
  1. 予算
  2. 主にどのジャンルの曲を弾きたいか?
  3. 持ち運び、または引越しの頻度
  4. 音を気にせず練習したいか、音量調整、消音機能は必要か?
  5. タッチや音色へのこだわり
  6. 置き場所の制限
  7. メンテナンスの要・不要
 
ピアノの写真

予算や置くスペースなど条件をよく見極めて、自分に一番合ったピアノを選ぼう

  • 予算や音、設置場所の心配が不要で、ピアノ本来の生音を楽しみたい場合は迷わず「アコースティック・ピアノ
  • 音の配慮が必要だが、音色やタッチにもこだわりたい、またデジタル機能も使いたい場合は「消音ピアノ
  • 音、設置場所の両方に配慮が必要で、メンテナンスの経費をかけたくなく、購入予算も低めの場合は「電子ピアノ
  • 置ける場所がない、バンドなどの演奏で持ち運ぶ機会が多い、予算が低い、音へのこだわりよりも楽器のもつ機能重視の場合は「キーボード
 

ピアノを選ぶ際のチェックポイント・注意点

購入したいピアノが決まったら、いよいよショッピングです。 最近は、何でもネットで値段を比較し簡単に購入することができますが、最終的にネットで購入するにしても、ピアノは必ず実際に弾いてから選ぶようにしましょう。
 
■「アコースティック・ピアノ」のチェックポイント・注意点
値段の違いは、正直にそのまま鍵盤の反応や響きの良し悪しに反映されます。

楽器の大きさ、使われている木材の種類、国産か外国産かなどによって値段に差がでますが、値段が高い楽器ほど響きが美しく、またアクションが繊細なので、音色の幅が広く、連打やトリルの弾きやすさなどに違いがでます。

ただし、音には好みというものがあります。日本では「ヤマハ(ヤマハ株式会社)」と「カワイ(河合楽器製作所)」が2大ブランドで、それぞれの音に個性がありますが、最終的には楽器自体の良し悪しというよりも、音を出した時に直感的に好きだと思ったものがあなたに合ったピアノといえます。
 
ちなみに、ヤマハへの取材をもとに執筆したガイド記事「違いはナニ?100万と1000万のピアノを聴き比べてみた」で、ピアノの値段の差がどこにあるのか説明しています。是非読んでみてください。
 
「電子ピアノ」のチェックポイント・注意点
アコースティック・ピアノに比べ、メーカーも機種も選択の幅が広い電子ピアノは、何を決め手として選べばいいのか悩むところ。そんな時は以下の5点をチェックしてみてください。
 
  1. 鍵盤の素材。エントリーモデルの樹脂製と上位モデルの木製では手触りに違いがでます。
  2. 鍵盤の手前から奥の方(黒鍵の方)へ指をずらしながら同じようにトントンと叩いていき、自然に鍵盤が戻ってくるかチェックしましょう。奥の方にいくと戻りが鈍くなるようなピアノはNGです。
  3. 性能の良いピアノは、そっと弾いた時にハーフタッチのカクンという小さな抵抗を感じます。
  4. スピーカーの数は、多いほど音に立体感がうまれ、音量を小さくしたときほど違いが出ます。
  5. 一番右のペダルを踏んだ時の音の伸び具合や消え方を比べましょう。
 
自分は初心者だから弾いても違いがわからない、又は、そこまでこだわらないという人もいると思いますが、何台か弾き比べていくと、誰でも鍵盤のタッチや音色の違いがわかってくるものです。そして徐々に「あのピアノよりこちらの方がなんとなく弾き心地がいい」というように、漠然と自分の好みがわかります。
 
どうしても迷ってしまった時のおすすめは、上位クラス中の下方15~20万円レベルの機種! 中級者以上でも対応できて安心です。10万円前後の予算なら、鍵盤の動きにこだわって選びましょう。
 

気に入ったピアノをより安く、賢く買う方法

■「電子ピアノ」「キーボード」の場合
機種さえ決まれば家電製品と同じ感覚で店頭、ネットのどちらで購入してもさしつかえありません。キーボードは椅子もスタンドも含まれていないことの方が多いですが、電子ピアノも安価なものは椅子が含まれていないので注意が必要です。また、椅子付でも高低が自在に変えられるか固定かもチェックポイント! 特に子供用の場合は、高低が変えられる椅子がついているほうが便利です。

<他に必要になる可能性のあるもの・あると便利なもの>
延長コード、性能のいいヘッドホン、パソコンとつなぐケーブル、

■「アコースティック・ピアノ」「消音ピアノ」場合
一台一台手作りで楽器それぞれに個性があるので、音色にこだわる場合は試弾した現品を購入するほうが安心です。

楽器店で購入する場合は、店頭表示より安く購入できる可能性もあるので相見積りをとりましょう。椅子がついているか、また納入後に調律サービスが何回ついているかチェックしましょう。調律はアップライトでも15,000円程度かかります。調律を1回多くつけてもらうだけでもお得なので、商談では是非掛け合ってみてください。

 ピアノ教室に通っている場合は、先生を通して楽器店に見積りを頼むと、更に良い値段や特典が提示されることもあります。一度先生に相談してみるといいでしょう。

<他に必要になる可能性のあるもの・あると便利なもの>
湿度計、加湿器、除湿機、
 
ショッピングカートの中のピアノ

ピアノライフを共に歩む大切なパートナー。よく吟味して理想のピアノを見つけよう!

楽器との出会いは一期一会。あなたのピアノライフを共に歩む大切なパートナーです。条件だけでなく弾き心地も吟味し、理想のピアノを探しましょう。


【関連記事】

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。