コロナウィルスの感染拡大防止のため、今後、介護施設においてオンラインを活用しての面会は浸透していくことが予想されます。オンライン面会をする家族にとっても、本記事のテーマである「コミュニケーション技術」の知識は役立つと思われますので、ぜひ参考にしてほしいと思います。
 

国家試験ではこのような問題が出題されました!

具体的に「コミュケーション技術」ではどのようなことを学ぶのでしょうか。
ここでは第32回(令和元年度)介護福祉士国家試験の「コミュニケーション技術」で出題された問題を紹介します。
 
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前回の試験では「意欲が低下した高齢者との接し方」が出題されました


意欲が低下した人とのコミュニケーションの基本として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
 
1 考え方を変えるように促す。
2 早く元気を出すように励ます。
3 意欲が自然に回復するまで待つ。
4 意欲低下の背景を考える。
5 自己決定してもらうのは避ける。
 

みなさんは何番を選びましたか? 
ズバリ正解は4です。2を選ぶ人も多いと思いますが、励ますということは「今の状態を否定すること」という人もいます。
 
 第32回介護福祉士国家試験の「コミュニケーション技術」では以下の問題も出題されました。こちらはやや専門的な知識が必要です。
 
直面化の技法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
 
1 利用者の感情と行動の矛盾点を指摘する。
2 うなずきやあいづちを用いて、利用者の話を促す。
3 利用者が話した内容を、整理して伝える。
4 利用者が話した内容を、別の言葉を使って簡潔に返す。
5 「はい」や「いいえ」だけで答えられる質問をする。

 
正解は1です。
ちなみに、直面化の技法は葛藤を抱えている人には効果的ではないとの指摘もあります。
 

介護福祉士にとって重要な記録の技法と注意点

介護福祉士にとってコミュニケーションの相手は利用者・家族であることはもちろん、介護福祉士同士や他職種のスタッフとも意思の疎通をはかることが求められます。
 
自分の業務の振り返りはもちろん、スタッフ間で連携をはかる際にも役に立つのが記録です。
現場を取材すると「職員にはもっと記録力を身につけてほしい」と話す管理者が少なくありません。

 
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現場では日々の「記録」に苦慮する職員の姿も


記録の基本について紹介すると、起こった出来事を書く場合には叙述体(事実をそのまま記録する)や要約体(要点を整理してまとめる)を用います。
 
ちなみに叙述体には支援過程全体を短く圧縮する圧縮叙述体、支援者と利用者の関係の過程を記述する過程叙述体があります。起こった出来後に加えて、介護者の解釈や分析を加える場合には説明体(価値観と知識に基づいて、事実の意味を分析し、解釈を加える)を用います。
 
上記は介護福祉士が記録を行う際の技術の一部ですが、日々の様子を記録するということは在宅介護を行う家族にとってもメリットがあります。書くことで自分の気持ちを整理することができ、介護が必要な家族の心身の状況を後から振り返る際の参考になることがあるからです。

冒頭でオンライン面会について触れましたが、新型コロナウィルス感染症の感染管理が、介護現場のIT化を加速させるという副次効果をもたらしたように思います。
今さら言うまでもありませんが、情報の漏洩には気をつけてくださいね。

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