新しい環境になれるまで隠れ家が必要な猫もいます
新しい環境になれるまで隠れ家が必要な猫もいます
引っ越しは人と荷物の移動だけでも大変ですが、そこに猫がいると気を遣わなければいけないことがもっと増えます。猫を連れて引っ越さなければならなくなったときは、どのようなことに注意し、どうすれば猫の負担を軽く済ませることができるでしょうか。

猫の移動方法

最初に考えなければいけないのは、引っ越し先までの猫の移動方法です。どうやって猫を移動するかきちんと計画を立ててください。どのような形で移動するにしても、猫は必ずキャリーケースに入れて運びましょう。飼い主もやることがたくさんあって気が回らなくなってしまうかも知れません。ちょっとした油断で猫を逃がさないように、キャリーケースに入れる前にインナーキャリーや洗濯ネットに猫を入れてておくと、万が一キャリーケースの扉が開いてしまってもすぐに猫を制御できます。また必ず首輪と迷子札をつけておきましょう。

自家用車やレンタカーで連れて行けるのであれば、飼い主は道中猫の様子を確認しながら行けるので安心できるでしょう。列車で移動する場合、たとえばJRでは規定内の大きさのキャリーを一律270円で手荷物として持ち込むことができます。詳しくは、JRおでかけネットをご覧ください。

飛行機で引っ越し先に移動する場合は、たとえばANAであれば搭乗便出発の30分前までに「ペットらくのりサービス」カウンターに行き、条件を満たしているペットケージ(キャリーケース)に入れ猫を預けます。ひとつのケージには1頭しか猫を入れられないので、2頭いれば2個ケージが必要です。もし航空会社が不適当と判断したケージは預かってもらえない場合があり、その場合は無料で貸し出してくれるケージに移し替える必要があります。料金はケージ1個につき1区間5,000円、一部路線は3,000円の均一料金です。カウンターではこのペット料金を支払うと共に、愛玩動物同意書にサインする必要があります。預けた猫は貨物室(バルクカーゴ)に置かれますが、ここは客室と同じ空調・気圧環境になっています。目的地に到着したら、到着ロビーの専用カウンターで猫を受け取ります。

どうしても飼い主が猫を同行できない場合は、専門にペットを輸送してくれる専門サービスを利用することもできますが、距離によっては非常に高額になります。

海外に引っ越す場合

国によっては検疫制度が違いますので、大使館と検疫所に問い合わせて事前準備をしてください。日本では猫に狂犬病ワクチン接種が義務づけられていませんが、他国に連れて行く場合は狂犬病ワクチンとマイクロチップ挿入が必須のところが多いです。狂犬病ワクチンは接種後30日以上1年未満でなければいけないなどの規定がありますので、早めに調べて対応してください。

 


 

引っ越し先の動物病院を探す

引っ越し先が決まったら、先に動物病院を探しておきましょう。今かかっている動物病院に相談すると、もしかしたら次の病院を紹介してもらえるかもしれません。今までの病歴やワクチンの記録などの記録が手元にない場合はかかりつけの先生に聞いてメモを取っておきましょう。大きな病気やケガをしたことのある猫であれば、使った薬などの情報も聞いておくと、新しい病院で役立つことがあるかもしれません。

猫の引っ越し用荷物

万が一異動先で急に猫の具合が悪くなったりすることを想定して、猫の用品はひとまとめにしてすぐに出せるように準備しておきましょう。
  • 猫の健康記録(ワクチン証明書や過去の健康診断票) 
  • 猫の写真(万が一逃げた場合探すときに必要) 
  • 猫がいつも使っているベッドや毛布などニオイがついているもの 
  • 丈夫なキャリーバッグ 
  • 首輪と迷子札 
  • 食事と食器 
  • 猫トイレと猫砂

引っ越し当日の注意

引っ越し当日は知らない人が大勢家に上がり込んできますので、猫をいつものように放していたら大パニックになってあっという間に脱走してしまいます。猫は早めにキャリーケースに閉じこめ、荷物が全部運び出されるまでお風呂場か荷物を運び出した押入に隔離しましょう。

どうしても猫を隔離するスペースがない場合は、引っ越し荷物の搬出が済むまで、知り合いの家や動物病院、ペットホテルに一時預けるなどしてください。

引っ越し先での注意

荷物の搬入がすべて終わり、引っ越し業者がいなくなるまで猫はキャリーから出さない方が無難です。しかし、移動を含めてかなり長時間かかっていたら、浴室に猫を隔離できるスペースを設置しましょう。浴室を閉め切り、猫のトイレ、食事、水、猫がいつも使っている猫ベッドや敷物を置いて、その中に猫を放します。慣れない場所で怯えたり興奮してしているかもしれないので、あまり猫を刺激しないようにしましょう。浴室の扉には「中に猫がいます。絶対に開けないように!」という張り紙を貼って、換気扇を回しておきましょう。

 


 

最初はひと部屋から

引っ越し荷物は、一気に片付けかないものです。先にひと部屋だけ片付けて、猫が落ち着ける空間を作ってあげましょう。引っ越しのチャンスに新しい家具や猫のベッドなどを新調したい思われるかもしれませんが、引っ越し当初は今まで使っていたものをそのまま使用してください。猫は自分のニオイがついたものに囲まれていると安心できます。少々汚れていても捨てるのはいつでもできますから、猫が新しい環境に馴染むまでは、使い慣れた猫のニオイが染みついてるもので落ち着かせてください。ほかの部屋を探検させたりするのは、猫が完全に落ち着いた数日~数週間後でも遅くはありません。

警戒心の強い猫は、自分のニオイがついたものに囲まれても安心できず、ソファの下や家具の隙間に入って出てこなくなるかもしれません。もし猫が隠れてしまったらその近くにトイレと水・食事を用意して猫が自分から出てくるまで待ちましょう。猫によっては2~3日トイレを使わなかったり食事を摂らないこともありますが、無理強いするとよけいに猫を怖がらせてしまうので、猫のペースに任せましょう。

もし隠れる場所がなかったら、猫の身体が入る程度の小さな段ボールに出入り口用の丸い穴を開けて2~3個部屋の隅に置いてあげましょう。ケージがあれば、猫が慣れるまでケージに閉じこめても構いません。

新しい家に慣れるまでの注意

新しい家は使い勝手が違い、とまどうことが多いものです。ドアや窓の開け閉めで、猫が脱走しないよう十分注意してください。猫が逃げ出した場合、ある程度の距離だったら猫は元いた場所に戻ろうします。全く勝手が変わらない新しい場所で迷子になってしまったら、猫を探すのは絶望的かもしれません。そのためにも絶対に脱走させないように、また万が一を考えて首輪と迷子札ははずさないようにしてください。

引っ越しは猫だけでなく飼い主さんにも大きなストレスです。引っ越しが決まったら早めに準備を始めましょう。なんにしても同居人が不安げにしていると、猫はそれを察してよけいにストレスをため込んでしまいます。今日中に片付けなければいけない、これをしなければいけない、と自分を追い込まないで、新しい部屋で猫とゴロゴロする時間が作れる心の余裕をもてるようにしてください。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。