PowerPointのスライドマスターを使いこなそう

スライドマスター

スライドマスターとは?

PowerPointのユーザーに話を聞くと、スライドマスターを使いこなせていないという声を耳にします。中には、スライドマスターを使ったことがないというユーザーもいるようです。

スライドマスターの役割を正しく理解して使えば、これまで1枚1枚手作業で行っていたスライドの編集作業がぐんと楽になり、簡単に統一感のあるスライドを作成できるようになります。

<目次>

スライドマスターとは、すべてのスライドに共通した設定を行う機能

そもそも、スライドマスターはいったいどんなものなのでしょうか?
一言で言ってしまうと、スライドマスターはスライドの設計図のこと。スライドの背景の色や文字のサイズ、色、プレースホルダーの位置など、スライド内部の書式をまとめて管理している特別なスライドです。

PowerPointでは、プレースホルダーの中に文字を入力すると、自動的にタイトルの文字が大きく表示されたり、箇条書きの文字が小さく表示されたりしますよね。これは、タイトル用の文字の書式や、箇条書き用の文字の書式があらかじめ設定されているからです。そのため、入力した文字は何もしなくても書式が付いた状態で表示されるのです。これらの書式を管理しているのがスライドマスターというわけです。
スライドマスターには、あらかじめプレースホルダごとに書式が設定されている。そのため、スライドに文字を入力すると・・・

スライドマスターには、あらかじめプレースホルダごとに書式が設定されている。そのため、スライドに文字を入力すると……

スライドマスターで設定されている書式通りに文字が表示される仕組みだ

スライドマスターで設定されている書式通りに文字が表示される仕組みだ

プレゼンテーション用の資料は通常、数枚から数十枚作成することが多いでしょう。例えば、各スライドのタイトルの文字サイズをあと一回り大きくしたいとか、すべてのスライドの右上に会社のロゴマークを入れたいといった場合に、1枚ずつ文字サイズを変更したりロゴ画像を挿入していると、時間がかかります。うっかり、修正し忘れてしまったり、違うサイズに変更してしまったりすると、スライド全体の統一感が失われることにもつながります。

このように「すべてのスライド」に共通した書式を一括して変更するときに使うのがスライドマスターです。先にも述べたとおり、スライドマスターはスライドの設計図なので、スライドマスターで書式を変更すれば、無条件ですべてのスライドに変更結果が自動的に反映されます。

スライドマスター再入門の基本編では、スライドマスターの役割と基本操作をしっかりマスターしましょう。

スライドマスター画面に切り替える

ここでは、スライドマスターを使って、作成済みの6枚のスライドのタイトルのフォントと色を変更します。
各スライドのタイトルは、「メイリオ」のフォントで「白」で表示されているが、6枚のタイトルのフォントと色をまとめて変更したい

各スライドのタイトルは、「メイリオ」のフォントで「白」で表示されているが、6枚のタイトルのフォントと色をまとめて変更したい

スライドマスターに切り替えるには、「表示」タブの「スライドマスター」ボタンをクリックします。
スライドマスターに切り替える際は、何枚目のスライドが表示されていてもかまわない

スライドマスターに切り替える際は、何枚目のスライドが表示されていてもかまわない

スライドマスター画面に切り替わりました。

スライドマスター画面では、入力した文字やグラフ、図形など、具体的な内容は一切表示されません。適用した「テーマ」の絵柄とプレースホルダーを示す枠だけが表示されています。よく見ると、プレースホルダー内のメッセージが「マスタータイトルの書式設定」と表示され、「スライドマスター」タブが自動的に表示されていることが確認できます。
作業中のプレゼンテーションファイルのスライドマスター画面に切り替わった

作業中のプレゼンテーションファイルのスライドマスター画面に切り替わった

画面の左側に注目してみましょう。左側には、全部の11種類のマスターが並んでいます。
下方向にスクロールすると、11種類のスライドマスターをすべて確認できる

下方向にスクロールすると、11種類のスライドマスターをすべて確認できる


これは、「ホーム」タブの「新しいスライド」ボタンや「レイアウト」ボタンをクリックしたときに表示される11種類のスライドレイアウトに対応しています。つまり、スライドマスターは、レイアウトごとに1つずつ用意されているというわけです。
スライドマスターの11種類は、スライド作成時に選択できる11種類のレイアウトに対応している

スライドマスターの11種類は、スライド作成時に選択できる11種類のレイアウトに対応している



どのマスターを使うかが操作の「鍵」

スライドマスターに11種類あることがわかりましたが、スライドマスターを使うときは、左側の11種類のマスターの中で、どのマスターを使うかで結果がまったく異なります。

例えば、プレゼンテーションの表紙に使われている「タイトルスライド」のレイアウトの書式を変更したい場合は、上から2番目の「タイトルスライドレイアウト」をクリックしてから、右側のスライドマスターで書式を変更します。すると、作成したスライドの中で「タイトルスライド」のレイアウトを適用しているスライドだけに変更結果が反映されます。
「タイトルスライド」のマスターを選ぶと、「タイトルスライド」のレイアウト以外のスライドの内容は変わらない

「タイトルスライド」のマスターを選ぶと、「タイトルスライド」のレイアウト以外のスライドの内容は変わらない

ただし、表紙のスライドはプレゼンテーションの中で1枚しか使わない場合が多いので、そのときはスライドマスターを使わずに、直接スライドを変更してもかまいません。

2枚目以降のスライドで最もよく使われるレイアウトが「タイトルとコンテンツ」です。このレイアウトを適用したスライドの書式をまとめて変更したい場合は、上から3番目の「タイトルとコンテンツレイアウト」をクリックしてからスライドマスターを操作します。
「タイトルとコンテンツ」は、タイトル用のプレースホルダーとオブジェクト用のプレースホルダーの2種類が用意されているレイアウトで、使用頻度が高いレイアウトだ

「タイトルとコンテンツ」は、タイトル用のプレースホルダーとオブジェクト用のプレースホルダーの2種類が用意されているレイアウトで、使用頻度が高いレイアウトだ

今回のサンプルでは、マウスポインターをスライドマスターに移動したときに「スライド2-6で使用される」とポップアップが表示されるので、変更結果がどのスライドに反映されるかを事前に確認できるので安心です。

このように、最初にどのレイアウトの書式をまとめて変更したいのかを選択しておく必要があるのです。

ただし、複数のレイアウトが混在している場合に、レイアウトごとにマスターを変更するのは大変です。レイアウトに関係なくすべてのスライドの書式を変更する場合は、一番上の「(適用しているテーマの名前)スライドマスター」をクリックして操作します。
スライドのレイアウトに関係なく、すべてのスライドの書式を変更したいときは一番上のスライドマスターを選ぶ

スライドのレイアウトに関係なく、すべてのスライドの書式を変更したいときは一番上のスライドマスターを選ぶ

左側のマスターの使い分けが理解できれば、スライドマスターの操作は簡単です。


スライドマスターでタイトルの書式を変更する

ここでは、レイアウトに関係なく6枚のすべてのスライドのタイトルのフォントと色を変更したいので、左側の一番上のマスターをクリックします。
最初に目的のスライドマスターを選ぶのが、操作のポイントだ

最初に目的のスライドマスターを選ぶのが、操作のポイントだ

「マスタータイトルの書式設定」の外枠をクリックして、プレースホルダー全体を選択します。
タイトル全部の書式を変更するには、マスタータイトルのプレースホルダー全体を選択しておく。文字をドラッグして選択してもOKだ

タイトル全部の書式を変更するには、マスタータイトルのプレースホルダー全体を選択しておく。文字をドラッグして選択してもOKだ

「ホーム」タブの「フォント」の▼ボタンをクリックし、一覧から「HGP創英角ゴシックUB」をクリックします。
変更後の書式を選択する。フォントサイズや太字など、自由に書式を変更できる

変更後の書式を選択する。フォントサイズや太字など、自由に書式を変更できる

続けて、「フォントの色」の▼ボタンをクリックし、一覧から「ゴールド、アクセント3」をクリックします。
フォントの色はスライドの背景色に合わせて目立つ色を選ぼう

フォントの色はスライドの背景色に合わせて目立つ色を選ぼう

タイトルに変更後の書式を設定できたら、「スライドマスター」タブの「マスター表示を閉じる」ボタンをクリックします。
書式の変更が終わったら、スライドマスター画面を閉じる

書式の変更が終わったら、スライドマスター画面を閉じる

すると、6枚のスライドのすべてのタイトルのフォントが「メイリオ」から「HGP創英角ゴシックUB」、フォントの色が「白」から「ゴールド」に同時に変更されているのが確認できます。
スライドマスターを変更すると、6枚のタイトルの書式を一括に変更できる

スライドマスターを変更すると、6枚のタイトルの書式を一括に変更できる

タイトルの書式を変更する操作を通してスライドマスターの基本操作を確認しましたが、左側で目的のスライドマスターを選んでから、「挿入」タブの「オンライン画像」ボタン(PowerPoint2010/2007では「図」ボタン)をクリックし、保存済みのロゴ画像を挿入すると、指定したレイアウトのスライドにまとめてロゴを表示することも可能です。

スライドマスターを使ってもうまく書式を変更できないという場合は、左側のスライドマスターで正しいマスターを選んでいるかどうかをしっかり確認するとよいでしょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※OSやアプリ、ソフトのバージョンによっては画面表示、操作方法が異なる可能性があります。