男らしさへの原点回帰

2013年の香水は「男性っぽさ」に回帰したような気がします。これまで、男性用の香水でもフローラルやフルーティといった優しく穏やかな香りが多く見受けられましたが、しっかりとした力強さの香りが増えたのが今年の傾向でしょうか。

もちろん、男性のフローラルも依然として人気はありますが、そんな中でタフな感じの香調がかえって新鮮に映っているのかもしれません。ただ、男らしさといっても、これみよがしな雰囲気ではなく、洗練されたものが主流です。では、早速、人気の香水を紐解いていきましょう。

フゼア系で大人気のグッチ

グッチ

グッチ ギルティ ブラック プールオム オードトワレ 90ml ¥1万1760 ブルーベル・ジャパン

グッチの「グッチ ギルティ ブラック プールオム」はグリーンフゼアの香り。フゼアとは渋くてやや重みがある男性用の香りの系統で、シダを意味します。

この香調ですから、男らしさがいかんなく発揮されているわけです。この香水は、女性用と対をなすカップルフレグランス。イマドキな男性らしさを出すことが重要なわけです。もちろん、グッチらしい上品なセクシーさで、幅広く支持を得ました。

 

フェラガモは海の爽やかさを表現

フェラガモ

サルヴァトーレ フェラガモ アクア エッセンツィアーレ オーデトワレ 50ml 7980円 インターモード川辺

グッチが夜のイメージだとすれば、サルヴァトーレ フェラガモの「アクア エッセンツィアーレ オーデトワレ」は昼間の男っぽさを体現しています。

ゼラニウムやローズマリーのアロマティックな香りに海の香りを想起させるカスカロンが印象的で、伸びやかで大らかなイメージなれます。これはビジネスマンがオン/オフを問わずに纏える香りとして大変便利なもの。ヒットした理由もうなずけます。

 

大注目のフェラガモの新シリーズ

フェラガモ

サルヴァトーレ フェラガモ タスカンソウル 各75ml 2万3625円

また、フェラガモは11月にも意欲的な新作「タスカンソウル」を発表しています。

ブドウ畑のイメージの「ヴェンデミア」、トスカーナの大理石のような「ビアンコディカラーラ」、フィレンツェの花とも言えるアイリスの「ヴィオラ エッセンツアーレ」、トスカーナの文化遺産を表した「コンヴィーヴィオ」の4種類をブティック専売品として、販売。こちらもヒットしていくことでしょう。

次のページでは、サマーフレグランスについて振り返ってみます


モンブランのサマーフレグランス

モンブラン

モンブラン レジェンド スペシャル エディション オードトワレ 100ml 1万3125円 ブルーベル・ジャパン

夏の限定でしたが、モンブランの「モンブラン レジェンド スペシャル エディション オードトワレ」もイマドキな男らしさに溢れるものでした。冷たくてフレッシュな香りは、まさに夏にぴったり。

とかくサマーフレグランスは軽いだけのものが多くなるのですが、しかし、安っぽくならず大人の威厳を保っているのはさすがです。ホワイトシダー、ローズ、エバニール、サンダルウッドなどを絶妙に配しているので、官能性と清涼感を見事に調和させています。

 

スポーツ系はケンゾーが光る

ケンゾー

ケンゾー オム スポーツ エクストリーム オードトワレ 50ml 6825円 ケンゾー パルファム[LVMHフレグランスブランズ]

夏の香りの定番ともいえるスポーツ系。2013年は、ケンゾーの「ケンゾー オム スポーツ エクストリーム オードトワレ」が最高にクールでした。

この香りの求める男性像は逞しい身体の持ち主なのに、自分自身を必死に鍛えてはいないというもの。というのは、彼にとってのスポーツは完璧にリラックスすることだから。

つまり、自然体であること、生まれながらのアスリートという難しい感覚を的確に香りにしているのです。俳優、監督、画家というクリエイターのニコラ・カザレをアイコンにし、その世界観を表現しました。

次のページでは、人気ブランドの香りの解説と来年のトレンド予測をしてみます。


男らしさの真骨頂はヴェルサーチに軍配

ヴェルサーチ

ヴェルサーチ エロス オーデトワレ 100ml 1万500円

そして、何といっても男らしさといえば、ヴェルサーチを忘れてはいけません。「ヴェルサーチ エロス オーデトワレ」はその名の通り、エロスをテーマにした情熱的な香り。

ミントオイルから始まって、トンカビーンズ、ダガスカルバニラやヴァージニア&アトラス産シダーウッドへと変化していきます。身体にまとわりつくような男らしさは、このブランドならでは。メドゥーサをレリーフにした意匠の凝ったボトルもまた、官能性を助長します。

 

不動の人気のブルガリ

ブルガリ

ブルガリ マン エクストレーム オードトワレ100ml 1万395円 ブルガリ パルファン事業部

大人気のブルガリも「ブルガリ マン エクストレーム オードトワレ」が登場しました。こちらの香りは、日本フレグランス協会のフレグランス・オブ・ザ・イヤー ラグジュアリー・メンズ部門を受賞しましたもの。

ホワイトフリージアというフローラル系の香りをミドルノートに持ってきているにもかかわらず、グアテマラ産カルダモン、ベジタルアンバーなどがしっかりと利いているため、男らしさにかげりがありません。ブルガリの香りはやはり、どこか違うものという感じがします。

 

ウードの流行が来る!?

ザ・ディフェレント カンパニー

ザ・ディフェレント カンパニー ウード・シャマッシュ 50ml 2万6250円 フォルテ

最後に今後、日本でも流行るかもしれない香りのキーワードをご紹介しましょう。それはウードです。香木の一種である沈香のことで、エキゾチックな香りがします。今まで、日本人には余り馴染みがなかったかもしれませんが、香りに慣れてきた上級者を中心に人気が出てきそう。

たとえば、ザ・ディフェレントカンパニーの「ウード・シャマッシュ」はラオスのウードの他にピンクペッパーやサフランなどオリエンタルな要素たっぷり。とても力強い香りに仕上がっています。

他にも、8月に限定で発売されたメゾン フランシス クルジャンから「ウード ベルベット ムード」、「ウード シルク ムード」、「ウード カシミア ムード」の3種が発売されました。 このようにウードはこれから注目していきたい香りです。

 

今後も目が離せない、香り事情

また、アニック グタールでは「ムッシュ」が復活しましたし、ボッテガ・ヴェネタからも男性用の香りが登場し話題をさらっています。ブランド単位だと、フェンディがようやく日本で香水の販売を解禁しました。

さらにメゾン系の香りでは、歴史上の人物などにフィーチャーしたストワール ドゥ パルファムやアイルランドからやってきたクルーン キーン アトリエなどおもしろい香りも続々と増えてきています。

さて、2013年の香りで貴方の好みのものはあったでしょうか? そして、来る2014年には一体、どんな新しい男性像を見ることができるのか非常に楽しみにしています。
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