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祐天寺、古刹と銭湯、一戸建ての多い住宅街

渋谷から東急東横線で3駅目、祐天寺(目黒区)は各駅停車しか止まらない、隣駅中目黒や学芸大学に比べると、商店街もコンパクトでのんびりした風情の住宅街。古刹祐天寺もあり、静かな暮らしが楽しめます。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

各駅停車しか止まらない、
のんびりした雰囲気にコンパクトな商店街

桜の時期の祐天寺

祐天寺境内は地元では有名な桜の名所。静かに花見が楽しめる(クリックで拡大)

東急東横線祐天寺駅(目黒区)は駅名の通り、古刹祐天寺のある街です。駒沢通り沿いにある祐天寺は八代将軍吉宗の時代に創建された寺で、開山の祖と仰がれた祐天上人は三代将軍家光の側室で五代将軍綱吉の生母であった桂昌院を始め、将軍家、皇族から深く帰依を受けた人物。累という女性の怨霊を成仏得脱させたという伝説があり、ひろく、歌舞伎、落語などの題材となっています。境内には累塚もあり、累物上演の折には役者さんがお参りに来たりもするそうです。ちなみに祐天寺という町名もあるものの、祐天寺自体が立地するのはなぜか、中目黒5丁目。不思議です。

 

祐天寺駅

現在、高架下部分は耐震改修工事中。そのため、駅脇にあった書店は閉店、スーパーは駅構内に移転(クリックで拡大)

さて、祐天寺駅は東急東横線の各駅停車しか止まらない駅で、隣駅中目黒、学芸大学に比べると、のんびりした風情が漂います。商店街は駅東側にしかなく、西側はすぐに住宅街。駅前に平屋の一戸建て、石屋さんがあると言えば、のどかな雰囲気がお分かりいただけるでしょう。

 
バス通り

駒沢通りから駅に入ってくるバス通り沿いの商店街。道幅が狭く、バスが商店の軒にぶつかったことも(クリックで拡大)

商店街は駅前のロータリーから左右、正面に伸びており、米屋さん、おでん種屋さん、肉屋さんなど古くからありそうな業種に加え、最近では今風の飲食店なども。一部にはその名も昭和通りという、昭和レトロなスナックのある通りもあります。また、夕方の早い時間から行列ができたり、満員になるようなもつ焼き屋さんなどもあります。

 

駒沢通りから祐天寺方面

駒沢通りから駅方面に入る通り。古い店舗、住宅も多く、最近は改装して利用する例も出始めている(クリックで拡大)

ただ、通りによっては空き店舗が続く場所もあり、率直なところ、あまり商売熱心でない雰囲気も。このエリアでは前述の祐天寺その他の地主が所有する借地が多く、土地代が安いため、それほどがつがつ仕事をしなくても済むのかもしれません。古い木造アパートもかなりの数、点在しており、目黒区=高級住宅地というイメージを持って訪れると、ちょっと違うと思われるかもしれません。

 

銭湯

駅から少し離れたところにある銭湯。コインランドリー併設(クリックで拡大)

古い木造アパートなどが多く残っているためか、銭湯が多いのも特徴で、駅から10分ほどの範囲に3軒。少し前までは駅のすぐ近く、線路沿いにもあったほどで、庶民的な街であることが分かります。

 

バス

駅前からは目黒、三軒茶屋駅行きのバスが。混んでいなければ10数分(クリックで拡大)

各駅停車しか止まらない割には祐天寺駅を最寄りとするエリアは広く、それは東急東横線と平行して走る東急田園都市線、東急目黒線との間が広いため。駅前には三軒茶屋~祐天寺~目黒をつなぐバス停があり、多くの人がバス便を利用しています。

 

続いて、東急東横線祐天寺駅の住宅事情を見て行きましょう。
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