スクリーンに再現された伝説のショー

パリ・ナイトショーの最高峰『クレイジーホース・パリ』。1951年の創業以来、その噂を聞きつけた人々が世界各国から夜ごと訪れ、今や入場者数600万人を越えるという知る人ぞ知る人気カルチャースポットです。ファッショナブルかつ芸術性を湛えた洗練のショーは、ビヨンセ、ジャン=ポール・ゴルチエ、スティーヴン・スピルバーグ、クリスティーナ・アギレラ……と、名だたるセレブリティたちをも魅了。クリスチャン・ルブタンもまた、そのひとりでした。

クレイジーホースのダンサーたちにインスパイアされ、シューズデザインを始めたというクリスチャン・ルブタン。“レッドソール”で知られるカリスマの原点が、ナイトショーというのもまた興味深い。

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(C) Antoine Poupel

 

2012年、クレイジーホースは史上初のゲストクリエイターとしてルブタンを招聘。ルブタン演出による一大プロジクト、『ファイア』の始まりでした。

ルブタンが『ファイア』に掲げたコンセプトは、“歩き方の美”。歩くためではなく、ダンサーが踊るために考えられた理想の靴……。またルブタンたっての希望により、鬼才デイヴィッド・リンチが音楽を担当。類まれなアーティストが集い、『ファイア』は遂に完成を迎えます。

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(C) Antoine Poupel


『ファイア』の上演期間は、201235日~531日までの80日間。幕が開くやいなや、パリでは『ファイア』ブームが巻き起こり、上演継続の声が続々と寄せられます。しかし、80日間限定という公約が破られることはありませんでした。そして、『ファイア』は伝説のショーとして語り継がれることに……。

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(C) Antoine Poupel