来たる11月2日、前回ワールドカップ優勝国のニュージーランド代表が東京にやってきます。そう、日本代表と戦うためです。今回は、ラグビーを知らない人でもその世紀の一戦を楽しめるように、観戦前に是非知っておいてもらいたいポイントを幾つかお伝えします。

トトロもビックリ! 世界最強の「まっくろくろすけ」

「オールブラックス」。ジブリ好きの日本人が聞いたら「まっくろくろすけ」の翻訳かと思いそうですが、違います。これは、世界中で呼ばれるラグビーニュージラーンド代表のニックネームです。

彼らがこのような愛称で親しまれるのには理由があります。それは、ジャージーからパンツ、ストッキングまで、身につけているものがすべて黒一色であること。そしてそのオールブラックスのイメージをよりインパクトあるものにしているのが、「圧倒的な強さ」です。

ニュージーランドは現在世界ランク1位、前回ワールドカップ優勝国であると同時に、W杯の最多優勝国でもあります。文字通り「世界最強」のチームを、ラグビー界の人々は敬意も込めて「All Blacks」と呼び続けているのです。

そんな最強チームが今回日本にやってくる。この機会を一人でも多くの人に楽しんでもらうために、まずは最強チームの特徴をお話したいと思います。

試合前の儀式は「死のダンス」

ハカ

オールブラックスの戦いの前の儀式、「ハカ」。圧倒的な迫力を誇る (C)JRFU, Photo by H.Nagaoka

ニュージーランドは、日本と同じ島国です。そこには、マオリ(Maori)と呼ばれる原住民がいます。

その原住民は、先祖代々伝わる踊りをもっています。そのダンスの名前は「ハカ」。飛び出んばかりに目を開き、舌を突き出し、足踏みしながら体を全力で叩きあげる。部族が戦を始める前の「殺しにいく合図」である儀式を、ニュージーランド代表は試合前に行うことで、相手に「命がけでいくぞ」と宣戦布告するのです。

その圧倒的な迫力に鳥肌が立たない人はいません。オールブラックスのハカが醸し出す空気感は、スタジアムを、かつて多くの殺人が行われたコロシアムのような狩人の狂気と異様な緊張感に包みこむのです。

206cmの野獣が魅せる世界最先端の頭脳プレー

そのような戦う集団ニュージーランド代表は、もちろん体格でも圧倒的な強さを誇ります。今回来日するニュージーランド代表で最も体格が大きな選手は、206cmのドミニク・バード。日本代表で一番小さな選手が166cmなので、そこには本当に命懸けの戦いがあるのです。

そのような屈強な体格の選手が揃うニュージーランド代表、実はただのゴリマッチョなチームではありません。勝利のために、常に世界中のラグビーを研究し、最先端の戦術スタイルを創り上げているのです。体格という武器で慢心せず、常に高みを目指す姿勢は「知性と野性の融合」と恐れられています。

さて、ここまでそんな世界最強のオールブラックスを紹介してきましたが、ここからはそれを迎え撃つ日本代表の注目ポイントを紹介します。