食事ダイエット/酵素ダイエット

太らないお酒の飲み方と酵素の関係

太らないお酒の飲み方とは? お酒に弱い人と強い人。実はその違いは酵素にありました。また、お酒の席で悪酔いしない方法や太らない方法も酵素が鍵を握っているのです。そんな、お酒と酵素の関係、キレイや健康を保ちつつお酒を楽しむ方法について詳しく解説致します。

中嶌 歩見

執筆者:中嶌 歩見

ファスティング・酵素ガイド

<目次>

太らないお酒の飲み方とは?

太らないお酒の飲み方とは

お酒を分解してくれているのは体内の酵素

お酒を飲んでほろ酔い気分になるのは時には気持ちがいいもの。でもいき過ぎると酔いが回り、気分が悪くなることもありますよね。そんな時、体の中では一体何が起こっているのでしょうか。

お酒を飲むと、アルコールは胃と小腸上部で吸収され、肝臓に運ばれますが、そこでは2段階の酵素の働きにより、処理されます。

肝臓にあるADH(アルコール脱水素分解酵素)という酵素が、アルコールをアセトアルデヒドと水素に変えます。実は、このアセトアルデヒドが悪酔いさせる原因。

次にその悪酔い物質のアセトアルデヒドをALDH(アルデヒド脱水素酵素)という酵素が働き、無害な酢酸と水素に変え、血液中に放出。最終的には炭酸とガスと水になって体外へ排出されます。

こうして、体内酵素の頑張りにより、毒であるお酒が分解されるわけです。
 

お酒に弱い人と強い人の違いは?

お酒に強いか弱いかを決めているのは、ある1つのアミノ酸。

お酒に強いか弱いかを決めているのは、ある1つのアミノ酸。

アセトアルデヒドを分解するALDHという酵素の働きや能力には個人差があります。体重60kgの人で1時間に7g程度のアセトアルデヒドしか分解ができません。この量は、日本酒なら0.2合分、ビールなら大瓶3分の1程度です。飲みすぎると分解自体に1日以上かかることも十分にあり得るのです。ですから二日酔いはこの分解作業が追いつかない時に起こります。

また、実はアセトアルデヒドを分解する酵素ALDHには2種類あります。酵素はアミノ酸が繋がり合ってできているのですが、そのアミノ酸の繋がり方によって2種類に分けられるのです。

◆参考に→酵素って何?~みんなが誤解をしている酵素について~

このALDHという酵素の487番目のアミノ酸が欧米人はみな、「グルタミン酸」なのに対して、日本人は「リジン」となっている人が非常に多いのです。たかが1つのアミノ酸の種類の違いですが、ここがリジンになっている場合、アセトアルデヒドを酢酸に変える能力が弱くなるのです。

だから欧米人に比べて日本人の方がお酒に弱い人が多いのですね。つまり、お酒の強さは、こうした酵素の違いが関係しているのです。
 

訓練次第では強くなれる?

飲酒が多いと体内で増加する酵素のおかげで、お酒に強くなることも。

飲酒が多いと体内で増加する酵素のおかげで、お酒に強くなることも。

それでは、お酒に弱い人は永遠に弱いままなのでしょうか。実は、訓練次第では強くなれるともいわれています。

自分のアルコール処理能力を超えるくらいのお酒が体内に入ってくると、体内では「シトクロムP450」という解毒専門の酵素が働き、解毒を助けます。さらに、飲酒があまりに頻繁になってくるとこの酵素が徐々に増加してくるといわれています。飲み続けているうちにお酒に強くなってきたという場合は、こうした変化が起こっている可能性があります。

ただし、だからといって、度を越えた飲酒はお勧めできません。怖い例ですが、あまりに飲酒が日常化しすぎている人の場合、体内に増えたシトクロムP450が手術時の麻酔をも毒と認識し分解してしまうため、麻酔が効きづらいともいわれています。

ただ、体内に入るあらゆる有害物質を分解してくれるため、生まれつきこのシトクロムP450が多い人は、多少の無理があっても病気になりづらいなど、健康的生活を送ることができます。
 

お酒とおつまみの選び方次第で、飲んでも太らない

お酒を飲む時は一緒に食べるおつまみがポイント。

お酒を飲む時は一緒に食べるおつまみがポイント。

アルコールに強い弱いに関わらず、当然飲みすぎると太る原因にもなります。時には心を満たすためにはお酒をたしなむことはよいでしょう。しかしダイエット中の方は、選ぶお酒の種類と一緒に食べるおつまみに気をつけて下さい。

お酒は糖質が高いものが多く、特に女性が好きな甘いカクテルや果実酒などはカロリーもかなり高いため、たとえ飲む量が多くなくても注意が必要です。

また、おつまみに米類や麺類など炭水化物を頼んでしまうと、糖質の摂りすぎで確実に太ってしまいます。お酒を飲む時のおつまみは、出来る限り炭水化物類(ご飯類、パスタ、パンなど)を控え、たんぱく質やビタミン・ミネラルを意識したものを選びましょう。

ビールも糖質が高い上に、成分に塩分をあまり含んでおらず、カリウムが多いため、飲めば飲むほど、尿から水分が排出され、体内はナトリウム不足となり、ついつい塩辛いものが食べたくなるのです。その結果、カロリーの高いおつまみを食べすぎてしまうことも。ビールのおつまみとして是非お勧めしたい食べ物は枝豆。枝豆は糖質をエネルギーに変えてくれるビタミンB1をはじめ、アルコール分解を助けるメチオニンやビタミンCも豊富です。

また、比較的糖質が少ない焼酎やウィスキーなどの蒸留酒の方が太りにくいでしょう。
 

お酒を楽しみながらもキレイでいるためにこれだけは我慢!

なぜお酒を飲んだ後はラーメンが食べたくなるの?

なぜお酒を飲んだ後はラーメンが食べたくなるの?

お酒を選ぶ時にカロリーだけをみて選ぶ方は多いと思います。しかし大量の食品添加物が含まれているアルコール飲料は、太る以前の問題で、健康上よくありませんから、お勧めできません。特に注意すべきは、コンビニなどで買える缶入りチューハイ。購入の際は必ず原材料表記をよくチェックしてみましょう。香料、酸味料、人口甘味料、色素類などたくさんの食品添加物によって作られたものが多いのです。勿論それ以外のアルコールも同様です。出来る限り自然な製法で作られたものがよいでしょう。

お酒を飲んだ後は、シメにラーメンや甘いデザートが欲しくなるもの。ダイエットを意識されている方は、ここはグッと我慢しましょう。なぜお腹がいっぱいの状態なのにも関わらず、こういったものが食べたくなるのでしょうか。

体内でアルコールを分解する際に肝臓では血液中の糖分を大量に消費するため、脳が空腹状態と認識し、お腹が空いたような感覚になってしまうのです。ここは「嘘の空腹感」に惑わされず、水分を摂って寝てしまうのが一番です。

シメを我慢できた場合も我慢できなかった場合も楽しい飲み会でストレスが発散できれば心はきっと満たされます。終わったことを後悔せず、飲みすぎ・食べすぎてしまった後は、早い段階でファスティング(断食)などで体内リセットができるとよいでしょう。
 

太らないお酒の飲み方のまとめ

上手にお酒とつきあいましょう。

上手にお酒とつきあいましょう。

最後に、太ることなく、楽しく飲酒を楽しむためのポイントを今までお伝えしてきました情報を踏まえて、まとめます。

これからクリスマス、忘年会など飲み会の場面が増えることと思いますが、上手にお酒をつきあえるよう、下記の7つのポイントを意識してみてください。
 
  1. お酒を選ぶ時、チェックをするのはカロリーではなく内容成分。
  2. 一緒に頂くおつまみの選び方に注意。(特に炭水化物は控えること)
  3. 自分の限度を知っておくこと。
  4. ゆっくり時間をかけて、チビチビとお酒を味わい、飲みすぎを防ぎましょう。
  5. シメのラーメンや甘いものだけは何が何でも我慢。
  6. 飲み食べしすぎた後は、早めのリセットを。(ファスティングなど)
  7. 過ぎたことは後悔せず、いつも前向きに。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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