複数の有名プロデューサーを迎え入れたジャンルレスなアルバム

■バンド名
プライマル・スクリーム

■アルバム名
スクリーマデリカ

■おすすめ理由
一つのアイデアというのは突然変異ではなく、既存するアイデアと、もう一つ異質なものとが融合することで新しく生まれ変わります。
これは音楽の世界でも同様です。
90年代ともなれば、大凡のメロディラインや技巧、その他サウンド・クリエイションに於いては、全て出尽くしている感がありました。

しかしそんな風潮すら嘲笑うかのように、全く違ったアプローチを試みたのが、スコットランドのグラスゴーにて、ボビー・ギレスピーとジム・ビーティによって結成されたプライマル・スクリームです。
ドラッグ・レイヴカルチャーとの結びつきを強め、アルバム毎に変化し、ポストパンク、ダブ、ガレージロック等、様々なジャンルを内包した楽曲を発表し続けています。

1991年に発表した「スクリーマデリカ」は、彼らの3枚目にあたるアルバムです。
アンドリュー・ウェザオールやアレックス・パターソン(ジ・オーブ)、ストーンズのプロデュースでも知られるジミー・ミラー等、複数のプロデューサーを迎え入れ、狭義のカテゴリーを飛び越えたジャンルレスな作風、その後のバンドの傑作として知れ渡ります。

彼らがこだわり続けたローリング・ストーンズ流な米国南部音楽の響き(特にゴスペル)と、当時のマンチェスター・ムーヴメントで若者たちが朝まで踊り狂っていたハウス・ミュージックの要素を融合させ、斬新な音楽解釈と方向性を見出しました。

その後も、常に何かを仕掛ける策略家的な趣のある彼ら、その快進撃を決定付けた大作です。



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