子育て/子育て・ママ育て

赤ちゃんの自己主張が強いと子育てが辛くなる?子どものイヤイヤ期

赤ちゃんの自己主張が強いと子育てが辛くなる?赤ちゃんの時代から1歳半頃にかけて自己主張が強くなってゆく子どもへの関わり方のポイント、子どもの表現力を伸ばすコツを紹介します。「子どもに関わるのがつらい」とママが感じたら、もしかしたら子どもの自己主張との関わり方に関係があるかもしれません。

横山 知己

執筆者:横山 知己

子育てガイド

赤ちゃんの自己主張が強いと子育てが辛くなる?子どものイヤイヤ期

赤ちゃんの自己主張が始まると子育てが辛くなる?子どものイヤイヤ期

生後数ヶ月から1歳半までの間に、子どもの自己主張はどんどん強くなり、まるで怪獣のように感じられる時期がやってきます

ガイド横山は、市の相談員として、保健センター主催の「赤ちゃん健診」に同席してきました。生後数ヶ月の健診では、ママも初々しく、中には赤ちゃんと2人での初めてのお出かけという方もいました。赤ちゃんが途中で泣かないか不安そうにしながらも、ママの赤ちゃんを見る目はとろけそうで、心から可愛がっているのが伝わってきます。

しかし、そんなママ達と再会する1歳半健診。赤ちゃんから幼児になった子どもたちは、ちょっと目を離した隙に、ちょろちょろどこかに行ってしまい、追いかけまわすママからも必死な感じが漂ってきます。言葉でのやり取りはまだ成立しないので、自分の意思が通らなければ「ギャーッ」と泣いて、床に寝転がる子もちらほら。そんな子どもにイライラを感じ、最初の健診時よりもキツイ目になっているママも少なくありません。

赤ちゃん健診に同席している間、生後数カ月から1歳半の間には、何かがあると常々思っていました。あの我が子を愛おしそうに見る目から、つりあがった目になってしまう、何か。そして実際に私自身が子育てをしてみて、その理由がわかりました。 

<目次>

 

子どもの自己主張が始まると、子育てがつらくなる?

生後数ヶ月から1歳半までの間に、子どもの自己主張はどんどん強くなります。寝返りができるようになると、オムツ替えも一苦労。やっとオムツ替えにも慣れてきたと思っていたら、ハイハイが始まって更に苦戦するようになります。ハイハイで動き始めたら、今度は危ないことばかりするので、一日中目が離せません。そのせいで家事ができないことも増えます。自己主張が強くなってくると、気に入らないと大きな声で泣いたり、嫌な声を出したりすることも。

この時期の子どもの自己主張は言葉で表現されず、コントロールが効きません。そんな自己主張に付き合うのは根気がいることです。

子育ての中で、子どもの自己主張とうまく折り合うことは、とても大事。子どももどんなに小さくても一人の人。どうやって子どもの自己主張と折り合っていけば良いのでしょうか?
 

子どもへのかかわりの順番はペース&リード

赤ちゃん時代から1歳半頃までの自己主張への対応

お子さんに声をかける順番が逆になるだけで、大変なことに!効果的な声かけの順番とは?

自己主張が始まった子どもへの関わり方で大切なのは、ペースを合わせてからリードするという順番を守ること。この順番が逆では上手く行きません。

ありがちなのは、お友達におもちゃをとられて泣いている子どもに「ほら、こっちのおもちゃもあるよ」という声かけ。これは、リードのみの関わりになります。この声かけでは、子どもの残念な気持ちはケアされていません。さらにママにその気持ちをわかってもらえなかった悲しさから、泣く時間が長くなるのです。

もしここで、「おもちゃをとられて嫌だったんだね」と十分に子どもの気持ちに寄り添いペースを合わせたとしたらどうでしょう? 子どもは気持ちを受け止めてもらい、ママにわかって貰えたことに満足します。そして満足した子どもにとって「こっちにもおもちゃがあるよ」というママからの声かけは、「提案」として受け入れやすい物になっていきます。

今までママの言うことだけ聞いていた子どもたち。そんな彼らにとって「自分にも意思がある!」と主張できることは、大きな喜びです。と同時に、コントロールできない気持ちと折り合うのは、子ども自身にも負担がかかります。その気持ちを受け取ってもらわないことには、子どもは前に進むことができないのです。

かといって、子どもの言いなりでは良くないですよね。気持ちを受け取った後は、しっかり内容の良い悪いを伝えたり、「これはこういうものなのよ」と説明をしましょう。成長に伴って出来るようになってほしいことを、声かけの中に織りこむことも忘れずに。子どもの理解度や月齢に合わせて伝えていけると良いですね。
 

子どもの表現力を育てる具体的な代弁法

赤ちゃん時代から1歳半頃までの自己主張への対応

自己主張が増えてくる1歳くらいの頃は、スキンシップをとりながら言葉を紡ぎ、お子さんの心ともしっかりつながっていきたいですね

先ほどもお伝えしたように、子どもには「気持ち」や「主張」がしっかりあります。しかし、それを言葉で正確に表現するにはまだまだ未熟で、泣いたり大きな声を出したりすることでしか表現できません。

子どもの背中に手を当てて「どうしたかな?」と声をかけながら、「○○が嫌だったかな?」「△△が悲しかったかな?」「□□が悔しかったかな?」「××がしたかったんだよね。」子どもの言葉で表現されない気持ちを、ママが代弁してみてください。気持ちを代弁して貰えたと感じれば、ママに体を委ねて知らせてくれるでしょう。一方で違う時には、手足をバタバタさせて「そうじゃない!それじゃない!」と教えてくれたりします。あてっこゲームのようなイメージで、気持ちを代弁していくことで、子どもの中での「気持ち」を表現する力が育っていきます。
 

子供の自己主張に丁寧に関わり続けることで未来がハッピーになる

毎日の生活の中で、一つ一つ丁寧に関わるのはとても根気のいることです。でも、これらの関わりを積み重ねて行くことで、「ママは気持ちを受け取ってくれる人」「僕/私のことをわかってくれる人」と子どもが覚えて行きます。それは、子どもからママへの信頼感となり、絆になって行きます。

子どもが小さい間の自己主張は困りごととして受け止めやすいものです。しかし、子どもの自己主張はこれから先、長いおつきあいになります。それは言葉をしゃべる頃も、子どもが大人になるまで続くもの。スタイルは変化しても、子どもの気持ちや意思に耳を傾けることに違いはありません。小さい今の時期から、ママが子どもの自己主張と向き合うことは、未来の子どもとの関係を紡ぐことになっていくでしょう。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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