マンガ・コミック/口コミでおすすめの60・70年代の少年マンガ

非モテ男の哀愁に満ちたギャグマンガ 『男おいどん』

九州から上京し、四畳半のアパートで暮らす大山昇太が主人公。度を超した純朴さと男気で、おいどんの生活は支離滅裂。モテないのは当然といえば当然ですが、純朴なおいどんが健気でかわいくて、涙を流すおいどんに毎回胸を打たれます。ぜひ男の哀愁で湿りに湿ったギャグをお試しあれ。

投稿記事

現代的な笑いとはちょっと違う、男の哀愁漂うギャグ漫画

■作品名
男おいどん

■作者名
松本零士

■巻数
全6巻

■おすすめ理由
九州から上京し四畳半のアパートで暮らす大山昇太(おおやま・のぼった)が主人公。
方言丸出しで一人称が「おいどん」の、純朴かつ男気に満ちた好青年です。
とはいえ、度を超した純朴さと男気は、ともすれば破壊的なドジや非常識にもなるわけで、
おいどんの生活は支離滅裂。
仕事はいつもすぐクビになり、大学進学をめざしつつも、学費がないため定時制高校を中退して復学の見通しは立たず、かといって仕事探しに奔走するでも、勉学に励むでもなく、漠然とした未来への希望と、とにかく頑張りぬくという固い誓いだけを胸に、唯一の所有財産であるインキンまみれのサルマタ(今でいうトランクス)の山から生えたキノコ「サルマタケ」で飢えをしのぎ、サルマタを布団代りに眠るのです。

そんなおいどんがモテないのは当然といえば当然ですが、何度振られても、頼りにされればいやがうえにもはりきり、親切にされればたちまち舞い上がる、純朴なおいどんが健気でかわいくて、実は相手にされてなかったと知り、口惜し涙を流すおいどんに、毎回、胸を打たれます。
現代的な乾いた笑いの不条理ギャグに飽きたら、ぜひ男の哀愁で湿りに湿ったギャグをお試しあれ。


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