日本の二大女優の初共演作品

■作品名
霧の子午線

■監督
出目昌伸

■出演
岩下志麻、吉永小百合、玉置浩二、山本耕史、林隆三、風間杜夫

■DVD販売元
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)


岩下志麻さんと吉永小百合さん、日本の二大女優の初共演ということで話題になった作品です。

二大女優の共演+ノルウェー海外ロケもあったりして、かなりお金をかけた映画ではあるのですが、同時にかなり気恥ずかしい脚本と演出でツッコミどころ満載の映画でもあります。

■あらすじ
難病で二度の手術をした八重(吉永小百合)は、大学時代の親友・希代子(岩下志麻)が暮らす函館に引っ越してくる。希代子の世話した部屋で新しい生活を始める八重。しかし、希代子の職場の後輩で恋人でもある耕介(玉置浩二)も、希代子の大切な一人息子・光夫(山本耕史)も、八重に魅了されてしまい……。

八重はクローン病のちぎり絵作家、希代子はシングルマザーの新聞記者、という設定。
花にたとえるとしたら、八重がたおやかな白いバラで、希代子が凛としたカサブランカ。
どちらも美しいのですが、普通、バラとカサブランカって一緒に花束にはしないものです。
このあたりから、二人が単なる「仲良しこよし」ではないことがうかがえます。

実は昔、希代子は八重の恋人であった淡路新一郎(林隆三)を好きになってしまい、三角関係に疲れた淡路は日本を捨てて海外へ……という過去があったのです。
希代子が生んだ光夫の父親は淡路だったという……。

そんなこんなで、手をつないだり頬ずりしたりしている中年女性二人の間に、のっぴきならない事情があったことがわかります。
そしてさらに二十年以上経って、またしても一人の男を奪い合うはめに……。

八重が飲みすぎて酔いつぶれているところ(クローン病って食事制限とか厳しいんじゃ……大丈夫でしょうか?)や、ラストにノルウェーの教会で二人が手に手を取ってダンスを始めるところなどは「??」なのですが、ダンスの途中でいきなり八重が息絶えるシーンと、湖に向かって希代子が八重の名前を絶叫するシーンで、疑問符が最高潮になります。
「こんなのって……アリ!?」

この映画は、「このシチュエーションで、こんなリアクションしないでしょ」という徹底したリアリティのなさと、撮影当時、50歳前後だったと思われる岩下さんと吉永さんの、シミ・シワひとつない美しすぎるお顔を目いっぱい楽しむ映画だと思います。




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