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2017年基準地価は上昇地域が広がる一方で一部に停滞も



2013年(平成25年)の基準地価(都道府県地価調査価格)が9月19日に発表されました。全国平均では、住宅地が前年よりも1.8%マイナスで22年連続の下落、商業地が同2.1%マイナスで6年連続の下落となりましたが、下落率はいずれも4年連続で縮小しています。

全用途の合計では、上昇が2,925地点(前年658地点)、横ばいが2,660地点(同1,972地点)、下落が15,081地点(同18,655地点)となっています。依然として全体の約4分の3の地点は下落が続いている状況ですが、3大都市圏にかぎると上昇が2,093地点で前年の約5倍へ増えたのに対して、下落は2,028地点と半減し、上昇地点数が下落地点数を上回りました。3大都市圏では、前年までの下げ止まり傾向から、上昇基調への転換が起きているようです。

今年の基準地価の動きを、もう少し詳しくみていくことにしましょう。


基準地価とは?

基準地価とは都道府県が判定するその年7月1日時点の土地価格で、1月1日時点における公示地価とともに土地取引の目安とされます。

2013年の基準地数は、宅地21,451地点、林地538地点、合計21,989地点で、2012年よりも275地点少なくなりました。また、原発事故に伴い、福島県では帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域および計画的避難区域内の31地点で調査が休止されています。

公示地価(2013年は26,000地点)が都市計画区域内を対象とするのに対して、基準地価では都市計画区域ではない住宅地、商業地、工業地や、宅地以外の林地も含んでいるため、平均変動率は公示地価よりも小さめに表れる傾向があります。

なお、基準地価の詳細なデータは、国土交通省による「土地総合情報ライブラリー」でみることができます。また、基準地価と公示地価、路線価との違いについて詳しくは≪路線価・公示地価・基準地価の違いを知る!≫をご参照ください。

基準地価変動率の推移 (住宅地:1977年以降)
基準地価変動率の推移



都道府県別平均では4都県の住宅地が上昇に

基準地価の都道府県別平均をみると、山梨県の住宅地だけが前年と同じ下落率で、それ以外の都道府県はすべて住宅地、商業地とも前年より下落率が縮小、もしくは上昇に転じています。住宅地では、宮城県、東京都、神奈川県が前年までの下落から上昇へ転じ、愛知県が前年の横ばいから上昇となりました。商業地では、宮城県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府が上昇へ転じたほか、沖縄県が横ばいでした。

住宅地の上昇率が最も大きかったのは愛知県の0.8%で、平均でみるかぎりはまだ穏やかな上昇にとどまっているといえるでしょう。また、福島県、埼玉県、千葉県、滋賀県、大阪府、沖縄県は1%未満の下落で、ほぼ横ばいの水準となっています。

一方で、商業地の上昇率が最も大きかったのは大阪府の1.1%です。東日本大震災の影響をあまり受けず、住宅地、商業地とも東京より早く下げ止まり傾向が進んだ大阪府ですが、商業地はそのまま上昇へ転じたのに対して、住宅地は他の大都市圏よりスピードダウンがみられます。

逆に下落率が最も大きかったのは、住宅地が青森県の5.1%、商業地が秋田県の6.2%です。前年まで住宅地、商業地とも3年連続で最大の落ち込みをみせていた高知県では、いずれも大幅に下落率が縮小しました。


3大都市圏の基準地価は5年ぶりの上昇

全国平均では依然として下落が続いている基準地価ですが、3大都市圏の商業地は平均で0.6%の上昇、全用途の平均でも0.1%の上昇となり、いずれもリーマン・ショック前の2008年以来、5年ぶりの上昇となりました。ただし、住宅地は0.1%の下落となっています。

基準地価変動率の推移

3大都市圏の住宅地では、上昇が1,384地点(全体の34.2%)となり、前年の290地点から約5倍に増えています。同様に商業地では681地点(同48.0%)が上昇し、前年の111地点から6倍以上となりました。しかし、地方圏では上昇が586地点(同5.5%)にとどまり、全体の9割近い地点では依然として下落が続いている状況です。下落率は縮小しているとはいえ、3大都市圏と地方圏の間における価格差は広がるばかりでしょう。

また、ここ数年は商業地よりも住宅地において、地価下げ止まりや上昇が先行する傾向がみられました。ところが、今年は3大都市圏の商業地で上昇傾向が顕著になっているようです。景気回復への期待感の高まりや、不動産市場に対する投資資金が大幅に増加していることなどもその背景にあるのでしょう。リーマン・ショック前の地価上昇期では、国内の不動産への外資の流入も大きな要因となっていましたが、今年に入って再びその傾向が強まっています。1月1日時点の公示地価と共通の地点における半年ごとの推移では、住宅地、商業地とも3大都市圏はすべて上昇し、全国平均も上昇となっています。

基準地価変動率の推移 (住宅地:1994年以降)
基準地価変動率の推移


次のページで、圏域ごとの地価傾向を確認しておきましょう。


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