日露戦争に焦点をあてた、歴史的事実に忠実な作品

■作品名
二百三高地

■監督
舛田利雄

■出演
仲代達矢、あおい輝彦、夏目雅子、丹波哲郎、新沼謙治、湯原昌幸、佐藤允、野際陽子

■DVD販売元

東映ビデオ

■おすすめ理由
学校の授業では、さらりと流されてしまいがちな日露戦争。
本作品はこの日露戦争に焦点をあて、激戦地であった二百三高地での過酷すぎる戦いと死を前にした兵士たちそれぞれのエピソードを、当時の世相や時代背景と絡み合わせて描いています。

軍を指揮する乃木将軍(仲代達矢)は、かつて軍神とまで謳われた男。
しかし、自分の失策によって部下を次々と死なせてしまったことに苦悩します。
そして、かつてロシアを敬愛していた小学校教師・小賀(あおい輝彦)が、戦地での過酷な経験によって「ロシア人はすべて敵」と口走るようになるまでの経緯。
本当に、戦争は人の心を根底から変えてしまうのですね。

大砲がばんばん放たれ、撃ち合い刺し合い殴り合いの血なまぐさいシーンが続きますが、日本人なら一度は観ておくべき映画の一つかも知れません。
巨額の製作費を投じて、歴史的事実に忠実に製作されていますので、映像に説得力がこもっています。

明治時代に勃発した戦争ということもあり、当時の資料が潤沢にあったとはとても思えないのですが、可能な限りのリアリティを追究した制作者サイドの並々ならぬ努力がうかがえる作品です。

クレジットには、児玉総参謀長役に丹波哲郎さん、明治天皇役に三船敏郎さん、伊藤博文役に森繁久彌さんなどなど、今は亡き日本映画界の重鎮たちが名を連ね、そうそうたる顔ぶれ。
小賀の婚約者役として夏目雅子さんの姿も。
ちなみに、乃木将軍を演じた仲代達矢さんは、「まるで生き写し」とまで言われたのだとか。

三時間もの超大作ですが、まったく長さを感じさせません。
私自身も相当のめり込んで観ていたようで……気が付くと上半身がガチガチに固まってしまい、鑑賞後にマッサージを受けに行きました。



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