大人の切ない愛が散らばめられた恋愛映画

 

 

■作品名
居酒屋兆治

■監督
降幡康男

■出演
高倉健、大原麗子、田中邦衛

■DVD/Blu-ray発売元

CICビクター

■私がすすめる理由
『居酒屋兆治』には大人の切ない愛が散らばめられています。
ただ、『なにしろぶきっちょなもんですから』、健さんならではの言葉。
なんだかそれを聞いただけで満足してしまうのですが。

函館の居酒屋『兆治』はいつも混んでいて、カウンターだけの店には原作者の山口瞳や題字の山藤章二の顔が見えます。するとその他大勢の客は、大道具やヘアメイクなどのスタッフのように思います。

寡黙な主人、英治は世渡り下手。映画『居酒屋兆治』には大人の切ない愛が散らばめられています。大人の数だけ古いのも進行形のもあります。貧しさからさよとの愛を貫けなかったこと、妻を守らなければならないこと、大人の愛は複雑です。状況は分かっていても、納得できない。会いたい。さよは 『居酒屋兆治』に無言電話を何度もかけます。ある日大雨の中、店に訪れたさよは、『あなたが悪いのよ』と言い残して街に消えてしまいます。『少し愛して、なが~く愛して』のウイスキーのCMの大原麗子のイメージが重なります。

『元気を出して行こうぜ』はさよの葬儀が終わり、地元の高校野球部のエースだった英治がいつも心の中で叫んで頑張ってきた言葉です。

そうそう、妻役の加藤登紀子作詞作曲歌の『時代おくれの酒場』は映画公開の6年前にリリースされています。今度、ママひとりのスナックで歌いたいなぁ。




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