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ベトナム戦争で傷ついた男の物語「7月4日に生まれて」

この映画はベトナム戦争に従軍したロン・コーヴィック氏の自伝が原作となっています。戦争で人を殺してしまったこと、傷ついて障害を負ってしまったこと、絶望した日々のこと、反戦運動に加わるようになったことなど、一人のアメリカ国民の戦争でのさまざまな体験が描かれています。何度見ても心が震える、ストーン監督の渾身の一作です。

投稿記事

一人の元兵士の体験談を映画化

■作品名
7月4日に生まれて

■監督

オリバー・ストーン

■主演
トム・クルーズ

■DVD販売元
ジェネオン・ユニバーサル

■おすすめ理由
オリバー・ストーン監督の1989年の作品です。ベトナム戦争がテーマとなっていますが、この映画はベトナム戦争に従軍したロン・コーヴィック氏の自伝が原作となっています。戦争で人を殺してしまったこと、傷ついて障害を負ってしまったこと、絶望した日々のこと、反戦運動に加わるようになったことなど、一人のアメリカ国民の戦争でのさまざまな体験が描かれています。

■あらすじ
ロンはアメリカ独立記念日である7月4日生まれ。少年時代での戦争ごっこを通じ、愛国心を持つ若者へと成長しました。やがて海兵隊に入隊してベトナムの戦地へ向かうのですが、部下を射殺してしまい、自らも脊髄を損傷して下半身不随の重傷を負ってしまいます。

帰国して絶望の中に生きるロンでしたが、家族の元に戻ってからベトナム戦争に対する批判や反戦デモが起こっていることにショックを受けます。世間からも冷たい視線を向けられ、子供を作ることもできなくなったわが身に絶望して酒に溺れていくのですが、やがて反戦デモに参加するようになり、自らを立て直していくのでした。

正義と信じていたことに裏切られた絶望感

コーヴィック氏は愛国心が強く、ベトナム戦争も正しいと信じて疑っていませんでした。その結果が人を誤って殺し、自らも不自由な体となってしまったのです。絶望の果てから立ち直り、戦争が過ちだと正々堂々と立ち直るということは、並大抵のことではないでしょう。

前線で戦ったからこそ言えること、人の死を間近で見たからこそ分かった人を殺すことの恐怖、戦争からは何も生まれなかったという事実など、さまざまなことがこの映画には集約されています。

トム・クルーズの迫真の演技

この映画の役作りの一環として、トムは約1年間車いすで生活をしています。コーヴィック氏の実際の姿とトムがかなり似ており、顔まで同じに見えてくるほどです。コーヴィック氏に完全になりきっています。おそらく、彼もロン・コーヴィック氏になりきることで戦争に対する思いを表現したかったのでしょう。

オリバー・ストーン監督は、この映画でアカデミー賞の監督・編集の2部門を受賞しました。何度見ても心が震える、ストーン監督の渾身の一作です。


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