10代のゲイの若者が殺される事態に

蹂躙されるモスクワのゲイパレード

モスクワでパレードの参加者が暴行を受けたときの写真。殴られているのが活動家のニコライ・アレクセイエフ氏です。

この反同性愛法制定の影響で、ロシアでは5月以降、ホモフォビア(同性愛嫌悪)が動機とみられる殺人事件が2件発生しています。

ロシア南部のボルゴグラードでは5月、23歳の男性がゲイだと告白した直後、学友ら2人に暴行され、惨殺される事件が起きています。2人は殺人容疑で拘束され、捜査当局によって同性愛嫌悪が犯行動機だったことが明らかにされました。

7月には、10代のゲイの少年がネオナチ(極右)グループに誘拐され、拷問を受けて死亡するという、あまりにもむごい事件が起きています。

当局は憎悪犯罪(ヘイトクライム)かどうかの統計をほとんどとっておらず、現地の活動家によるとこうした殺人事件は「氷山の一角」だといいます。

6月29日にはサンクトペテルブルクでゲイプライド集会が開催されましたが、これも反同性愛グループに襲撃されるとともに、デモの参加者ら58人が警察に拘束される事態となりました(警察は守ってくれないのです)

「同性愛者は子どもに悪影響を及ぼす輩なのだから、殺されても当然。俺が成敗してやる」という感覚なのでしょうか。政府が法律によって規制を正当化したことで、人々の同性愛嫌悪に火をつけてしまっているのです。

8月末には、ロシアを代表するゲイの活動家であるニコライ・アレクセイエフ氏が、当局による家宅捜索を受けました(詳しくはこちら)。そして、ロシア政府は、隣人が同性愛者であると思う場合、直ちに警察に通報するようにと呼びかけています(詳しくはこちら

今後、ロシアの同性愛者は通報される恐怖に怯えながら暮らすのでしょう。ゲイであることが公になれば、近所の住民からリンチを受け、殺されるかもしれない…まるで中世の魔女狩り、ナチス・ドイツのようです……。