ワンマンライブで見えてきた「アイドルの自覚」

ももいろクローバーZにハマったライターがアイドルを結成! 無事デビューライブを果たした……というところまでが前回紹介した「脱力系サブカルアイドル」ゆるめるモ!誕生物語。しかし、そこからがさらに大変だった……ということで、お待たせしました後編です!

画像

左よりゆみこーん(緑)、のんちゃん(赤)、ももぴ(桃)、けちょん(紫)、。2012年10月4日に結成された4人組アイドルグループ。2012年12月の初ライブ以降、「窮屈な世の中を私達がゆるめるもん!」をコンセプトに、ニューウェーブ、パンク、ヒップホップ、エレクトロなど多彩なサウンドをぶち込んだ楽曲に加え、ゆるさ満点のMCと佇まいでサブカル界隈を中心に話題を集める。


――昨年12月にステージデビューして、ワンマンにフェス、ファーストCD発売を経たゆるめるモ!ですが、プロデューサーから見て成長は感じます?

「すごい感じます。ぼく自身が驚いてますね。自分がどちらかというと褒めて伸ばすタイプで、あんまり厳しいこと言えないんですよ。自分がスカウトした負い目みたいなのもあって『今厳しく言っちゃうといなくなっちゃうんじゃないか?』って思っちゃって、それぞれの自意識が高まるのを待ってたんですね」

――あくまで自分の中から生まれてくるのを。

「それがワンマンくらいから皆の意識が変わりはじめて、ぼくに対しても『本音を言ってください』みたいな事言ってくれたりして。自分の中で変わり始めたのは嬉しかったですねー」

――やっぱりワンマンは大きかったですか。

「それまでは他のグループ込みで見に来たお客さんばっかりだったわけじゃないですか。でもワンマンというと彼女たちだけを見に来るわけで。集客的には80人程度でしたけど、『それだけの人たちが自分たちのことを見に来た』って事から、いろいろ自覚が生まれたみたいです」

――ワンマンイベントは普段の合同ライブだと歌と軽いMCくらいの所が、トーク長めだし各人の個性見えるコーナーもあって、ライブでは見れなかったメンバーのキャラクターが分かってくるのが見ても楽しかったですね。

「歌だけでなく、トークとかモノマネとかいろいろやらせたり、その日生誕祭だったのんちゃんが好きなフレネシさんぼく脳さんをゲストに呼んだりしたのもセルフプロデュースの意識が生まれてよかったんじゃないかな。『自分を出してもいいんだよ』って経験の場になれてよかったです。それにイベント後くらいから推しがうまい感じに4等分になったんですよ」

――人気が誰かに集中するんじゃなくて4等分に! そういう効果もあるんですねえ。



初主催イベント『主催者として恥かけない』

--その後6月にはlyrical schoolやいずこねこ、BELLRING少女ハートらも出演した『ゆるフェスモ!』を渋谷WWWで開催。出演者が「今旬なアイドル・グループ」集めた感がありました。

「これは僕がやりたかったのもあるけど、彼女たちにも経験を通して考えて、楽しんでほしかったんですよね。途中までメンバーの中ではサブカルっ子ののんちゃん以外はフェスやる事にあまりピンと来てなかったみたいですけど(笑)。でもイベント数週間前になると『主催者として恥かかないパフォーマンスしなきゃ』みたいな空気になって、すごい頑張ってくれました」

――アイドルだけでなく画家水曜日のカンパネラ藤岡みなみ&ザ・モローンズとアーティスト系のラインナップの組み合わせが絶妙でしたね。

「ぼくのアンテナに引っかかるグループ出したら絶対面白いラインナップになるし、ロックバンド時代の人脈も活かせるし、てのはありましたね。最初は無名の地下アイドルから誘われて『なんじゃこりゃ?』て感じだったと思うんですけど、いくつか出演者が決まってきたらOKが出始めて、最終的にいいラインナップだったんじゃないかと。画家さんとの16人編成コラボバンド、画モ!も大好評でしたし」

画像

『ゆるフェスモ!』の最後に披露されたビッグバンド・画家とのコラボ「画モ!」。アイドルのファンもアーティストのファンも違和感なく楽しめる絶妙な出演陣のイベントでした。「1日1会場でやるのがもったいない!」という声が出てたほど。
 

――これ続けていけばTomato n'Pineのイベント「PS2U」みたいないい位置のイベントになりそうで楽しみです。

「そこは狙いたいですね~。オシャレというかヘンテコなグループ混ぜていきたいんですけどね。意識したのは成田大致さんがひとりで始めたフェス『夏の魔物』だったんですよ。あそこまではとても出来ないですけど(笑)。ただ、最初5組くらいで考えてたのが11組になったりとか、欲張りすぎた所多かったのでその辺修正してまたやりたいですね!」

――とまあ、順調に成長していったゆるめるモ!ですが。

「……ただ、その成長がですね、若干ですね、成長したものとちょっとパンクしちゃったものに分かれまして……これはどこまで書いていいのか……」



グループのピンチで起きた「覚醒」

――ちょっとそこをおうかがいしたいんですが……。まずゆるフェスモ!でハプニングがあったんですよね。

「のんちゃんが身体壊してしまいまして。オープニングの挨拶は出られたんですけど、その後舞台裏で倒れてしまって、ドクターストップならぬ田家ストップで無理だと。それでその日は3人でやったんですけど」

――もともと体調悪くした理由って何かあったんですか?

「彼女、普段は大学生なんですけど、けっこう授業がガチガチに入ってる上にアイドル始めたもんだから、睡眠時間めっちゃ削るみたいな感じになっちゃってて、ほんと体がパンクしちゃったんですね。フェスの日は朝の時点では大丈夫って言ってたんですけど……」

――うーーん、精神的にもちょっとへこみますよね、そのタイミングは。

「それでもうのんちゃんは学業とアイドルの両立が難しいということで、しばらく休養という形を取ってます。本人としてはゆるめるモ!を支えたいってことで物販とか手伝いには来てくれるんですけど」

――物販のみ会えるアイドルという。

「もうその日はフェスの運営でもういっぱいいっぱいで、メンバーのケアが不十分だったのはもうホントに申し訳ないと思ってます……」

画像

現在のライブは主に3人がステージに。新曲も次々増えており、ゆるめるモ!はまだまだ突き進む!そして9月は勝負の月なのです。


――まあメンバーも楽しくて頑張りすぎちゃった所もあったりするんでしょうけども。

「それでさらに、ゆみこーんがのんちゃんに精神的に頼ってたところもあったんで、ちょっと負担が増えて参ってしまったところあって。けちょんとももぴが天然というか自由にやる子なんで『私がやらなきゃ』がデカくなりすぎたというか」

――ありゃりゃ。て事は、むちゃくちゃピンチじゃないですか!

「そうなんですよ! めちゃくちゃ危機的状況で……。残りはけちょんとももぴなんですけど……」

――最初の頃見てたイメージだと、あんまりグループ引っ張るってタイプじゃないですよね。

「最初のイメージだと、ももぴはマイナス思考なところがあるし、けちょんはふらっといなくなりそうだし(笑)。でも、そういう危機的状況になって2人が突然やる気出したんですよ!『もうこの状況で私たち前向くしかない!』みたいになって『1人になってもやる』くらいのテンションで、パフォーマンスの意識がガラッと変わったんですよ」

――へえええ!! グループのピンチに2人が覚醒しちゃったんですね。

「それでゆみこーんも『2人に頼っていいんだ』みたいに思えるようになって、また大丈夫になってきて。僕もその間ずっと心労が大変だったんですけど、メンバーに頼ってもいいかなと思ってからは楽になってきました(笑)」

――プロデューサーがそれでいいのかという気もしますけど、メンバーがノレてるうちはそのくらいでもいいんでしょうね(笑)。



新メンバーは「世界同時募集」!そして初ミニアルバム!

――そんな状態のゆるめるモ!ですが、今メンバー募集してるんですよね。

「そうなんですよ! のんちゃんが休養中ということもあって、メンバーからも増やしてくれと言う意見が出るようになって。しかも世界同時募集なんですよ!」

――またそんなピンチな時にデカい話を……。

「もちろん海外のメンバーを呼んでライブは出来ないので、『衛星メンバー』みたいな感じにして各国にゆるめるモ!メンバーがいる感じにしたいんですよ。あとこれは現実的な話で、ベトナムやタイでライブが出来ないかというのは探ってるんですよ。赤字でよければすぐ出来るんですけどね(笑)。それこそ『ゆるフェスモ!』第2回は海外とかでやれればなあ……」
画像

テレ玉『ウタ娘』などで放映した新メンバー募集CMは、現在Youtubeでも視聴できます。来たれ新色の新人!

・ゆるめるモ!新メンバー募集CM(動画)

――攻めますねー、まだ構想とはいえ!

「あとスカウトもやろうかと思ってます、初心に戻って(笑)。メンバー募集してますけど、正直今どこのグループもメンバー募集してるじゃないですか?アイドルって今ホントに人材不足だと思うんですよ(笑)。メジャーのBiSさんですら募集してるくらいなのに、我々みたいな地下までなかなか回ってこないですよ。なんで直接説明できるスカウトもやり続けようかなと……」

――いやー、田家さんの心はまだ折れてないみたいで良かったです!

「ほんと僕倒れそうなんですけど、ぼくが倒れたら全部止まるんで……。周りに助けてくれる人いっぱいいるんで、船頭としてうまく分担しながら進んでいきたいと思います!」

――そして、そんな状況下で、9月18日にミニアルバムを発売されるとか?

「完全に満身創痍な状態ですけど、止まったら負けなんで、全国流通でリリースします! 内容はアイドルポップからクラウトロックまで、振れ幅の広い面白い作品に仕上がったかと思います」

――ク、クラウトロックですか?

「はい(笑)。えんえんと同じパターンのハンマービートが繰り返される、10分超の曲です。アイドルポップというカテゴリーで見たらありえないでしょうが、こういう曲をやるアイドルがいてもいいんじゃないかな?と。もちろんキャッチーで聴きやすい楽曲も収録されてますので、ぜひ聴いてみてください!」 
画像

「New Escape Underground!」(YOU'LL RECORDS)2013年9月18日発売 「ゆるトロ(slo-モ!)」「逃げろ!!」「花のドイリー」「SWEET ESCAPE」の4曲と各インストが収録。

・ゆるめるモ!『花のドイリー』@廃病院パーティー20130629(動画)
・ゆるめるモ!ライブ『逃げろ!!』@高円寺HIGH 20130806 FeamのYUKIさん生誕祭(動画)

初ミニアルバムのタイトルは「New Escape Underground!」、略して「NEU!」という見る人が見れば「おい!」と言いたくなるジャケットですが、アルバムのテーマ自体も「逃げる」ことだとか。ゆるく逃げてるようでいろいろ本気なゆるめるモ!、彼女たち(と田家さん)の秋からの大疾走は要注目!

関連リンク:
ゆるめるモ!公式
ゆるめるモ!スタッフtwitter
ゆるめるモ!のんちゃんtwitter
ゆるめるモ!ももぴtwitter
ゆるめるモ!けちょんtwitter
ゆるめるモ!ゆみこーんtwitter
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。