愛情としつけを混同しない！子育ての本質を探る1冊

子育てに悩む方におすすめ 『こうすれば子どもは「ちゃんと」ききわける』

ここ数年子育てについてよく耳にする考え方に、子供は極力叱らず親の愛情をたっぷりそそぎ誉めて育てるのが良い、というものがあります。

しかし一歩間違うと、子供を甘やかしすぎてしまった結果親のいうことを聞かなくなり、親子関係のひずみを引き起こし、生きる力の乏しい若者に育ってしまいます。

著者はとりわけ母子の間にきちんとした信頼関係を、子供が小さなうちに作ることが大切であって、そのためには「何が正しい子育てか」「どうすれば正しく子育てができるか」についてしっかり考える必要がある、と説きます。

本著は、どのような過程を経て親の言うことを聞かない子供になってしまうのか、しつけについて、食事のルールの大切さ、母子の相性別の接し方、言うことを聞く子とは、生きる力を伸ばす、の6つの章から成ります。

著者の一貫した主張は、子供は愛しかわいがらねばならない、しかし甘やかしてはならずけじめをつけて育ててほしい、という点にあります。

愛情としつけを混同せず子育ての本質を探ろうとする著者の態度は大変共感できるもので、子育てに悩むお母さんたちにおすすめの1冊です。

■こうすれば子どもは「ちゃんと」ききわける
著者：田中 喜美子
出版社：PHP研究所
価格：1200円

※データは記事公開時点のものです。