地価LOOKレポートの最新版についてはこちら
住宅地の地価動向/2017年7-9月期 地価LOOKレポート



消費増税が予定される平成26年4月まで、あと7か月あまり。まだ正式な決定はないものの、一部には増税前の駆け込み需要も生まれているようです。しかし、消費増税よりも新築住宅価格に大きな影響を及ぼしそうなのは地価の動向でしょう。すでに大都市圏を中心に、住宅地の地価が上がり始めています。国土交通省から「地価LOOKレポート」の第23回分(平成25年第2四半期)が発表されましたので、住宅地を中心にその動きを確認しておきましょう。



地価は上昇基調が鮮明に

一戸建て住宅

住宅価格の動向も気掛かりに

地価LOOKレポートは「先行的な地価動向を明らかにすること」を目的として、国土交通省が3か月ごとに発表しているものです。平成19年第4四半期分(平成19年10月1日~平成20年1月1日)からスタートし、今回が23回目となります。

上昇が前回の80地区から99地区に増え、全体の3分の2に達しました。上昇地区が87%を占めた第1回調査(平成20年1月1日時点)には及びませんが、それに次ぐ5年半ぶりの高い水準です。また、上昇地区の増加は9回連続でした。下落は10地区(前回19地区)にとどまり、横ばいは41地区(同51地区)となっています。名古屋圏は住宅地、商業地ともすべての地区が上昇し、大阪圏も前回に引き続き下落地区がゼロでした。地方圏でも札幌、広島、福岡などを中心に上昇地区が増え、上昇が15地区で下落の6地区を大きく上回っています。

前回まで5回連続して「3%以上6%未満の上昇」だった「とうきょうスカイツリー駅周辺」は今回、「3%未満の上昇」にとどまりましたが、大阪市阿倍野区(阿倍野)は3回連続で「3%以上6%未満の上昇」となっています。また、札幌市中央区(宮の森)の住宅地が新たに「3%以上6%未満の上昇」となりました。

なお、地価LOOKレポートでの全国の主要都市における調査対象は150地区で、そのうち住宅系地区は44(東京圏20地区、大阪圏14地区、名古屋圏4地区、地方圏6地区)です。


 【地価LOOKレポート】 (国土交通省サイト内へのリンク)

  第19回 平成24年第2四半期
(平成24年4月1日~平成24年7月1日)

  第20回 平成24年第3四半期
(平成24年7月1日~平成24年10月1日)

  第21回 平成24年第4四半期
(平成24年10月1日~平成25年1月1日)

  第22回 平成25年第1四半期
(平成25年1月1日~平成25年4月1日)

  第23回 平成25年第2四半期
(平成25年4月1日~平成25年7月1日)

地価LOOKレポートには地価動向(総合評価)のほか、取引価格、取引利回り、取引件数、投資用不動産の供給、オフィス賃料、店舗賃料、マンション分譲価格、マンション賃料の動向(それぞれ3区分)が記載されています。


地価LOOKレポートでは地価やその変動率について具体的な数値を示すのではなく、6%以上の上昇、3%以上6%未満の上昇、0%超~3%未満の上昇、横ばい(0%)、0%超~3%未満の下落、3%以上6%未満の下落、6%以上9%未満の下落、9%以上12%未満の下落、12%以上の下落の9段階に分類されています。


住宅系地区は7割超が上昇に

住宅系地区では、上昇が5地区増えて31地区(前回26地区)となり、横ばいが11地区(前回15地区)でした。下落は1地区減って2地区にとどまっています。

住宅系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回

上昇 (6%~)
0
0
0
0
0

上昇 (3%~6%)
0
0
0
0
1

上昇 (0%~3%)
15
16
20
26
30

横ばい (0%)
25
24
21
15
11

下落 (0%~-3%)
4
4
3
3
2

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
44
44
44
44
44

住宅系地区では、第14回から9回連続で下落を示していた千葉県柏市(柏の葉)が2年半ぶりに横ばいとなったほか、名古屋市千種区(池下)は5年3か月ぶりの上昇でした。その他に今回、新たに上昇となったのは、東京都港区(芝浦)、東京都文京区(小石川)、東京都世田谷区(二子玉川)、広島市中区(白鳥)です。千葉県の2地区は依然として下落が続いていますが、それ以外の東京圏はほぼ上昇となりました。東京都および神奈川県で横ばいだったのは、東京都品川区(品川)と東京都立川市(立川)の2地区だけで、それ以外の地区はすべて上昇しています。

東日本では、札幌市中央区(宮の森)および東京都江東区(豊洲)が7回連続の上昇、川崎市中原区(元住吉)が8回連続の上昇、横浜市都筑区(センター南)および横浜市青葉区(美しが丘)が5回連続の上昇でした。また、大阪圏では、神戸市東灘区(岡本)と兵庫県芦屋市(JR芦屋駅周辺)の2地区がいずれも11回連続の上昇となっています。一方で、奈良市(奈良登美ヶ丘)は11回連続、京都市の4地区は8回連続してすべての地区が横ばいでした。


商業系地区の下落は1ケタに

商業系地区は、上昇が68地区(前回54地区)となり、下落は8地区(前回16地区)にとどまりました。住宅系地区よりも若干低い割合ですが、6割超の地区は上昇しています。新たに上昇へ転じたところは、東京圏が5地区、大阪圏が1地区、名古屋圏が6地区、地方圏が3地区でした。名古屋圏はすべての地区が上昇し、大阪圏もすべての地区が上昇または横ばいとなっています。東京都台東区(上野)と東京都中野区(中野駅周辺)は、第4回に調査対象として加えられて以来、初めての上昇となりました。

商業系地区で下落だったのは、東京圏の2地区と地方圏の6地区です。また、前回よりもマイナス方向へ移行したのは2地区(前回5地区)でした。東京都墨田区(とうきょうスカイツリー駅周辺)が「3%以上6%未満の上昇」から「3%未満の上昇」へ、横浜市西区(横浜駅西口)が「3%未満の上昇」から「横ばい」へと移行しています。下落へ転じた地区はなく、下げ止まりから上昇へといった流れが全体的に広がっているようです。

商業系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回

上昇 (6%~)
0
0
0
0
0

上昇 (3%~6%)
1
1
3
2
1

上昇 (0%~3%)
17
17
28
52
67

横ばい (0%)
57
63
53
36
30

下落 (0%~-3%)
31
25
22
16
8

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
106
106
106
106
106



住宅系地区における過去4回分の地価動向推移を一覧にして、次ページにまとめてあります。全体的な動きを知るための参考にしてください。


住宅系地区の地価動向推移…次ページへ