玄関、リビング、ベッドルーム……といった家の壁に「この絵画作品!」と意気込んで買った絵画や版画。家に持って帰ってから「あれ?どうやって取り付けるのかな?」と思うかもしれません。今回はTEZUKAYAMA GALLERYの松尾良一さんに、絵画や版画作品の取付や管理のコツについて伺います。
※今回ご紹介する例は、あくまで一例です。


梱包のとき方

作品を触るときは薄手の手袋をつけて

作品を触るときは薄手の手袋をつけて

梱包された絵画や版画を、箱から取り出しましょう。額装された作品は布に、額に入っていないものは薄い紙等に、くるまれています。薄手の手袋などをつかって、なるべく優しく、作品を取り出しましょう。

「わぁっ!」
緊張と感動の一瞬ですね。

 

作品を飾ろう1

作品を置く場所は決めてあるからといって、いきなり壁に釘を打つのは危険です。
部屋の空間とのバランス、高さなどによって、作品の見えかたが違ってくるからです。

1. 位置を決めます

1. 位置を決めます

まず、両手で作品を持ったら、壁に当て、位置を決めます。

できれば自分ひとりではなく、誰かに後ろから見てもらいながら、高さや位置を決めていくといいですね。ちょっと高さや位置を変えるだけで、作品がより良く見えますし、部屋を心地良くしてくれます。

 

2. マスキングテープでマークを付けます

2. マスキングテープでマークを付けます

「だいたいこの辺り」と決まったら、作品を持った場所をマークします。作品の角を、マスキングテープでL字形に貼ります。

こうすることで、壁に傷も汚れもつかず、マークすることができますよ。

 


作品を飾ろう2

3. 釘に枠を引っ掛けましょう

3. 釘に枠を引っ掛けましょう

壁にマスキングテープでL字形に角の位置を決めたら、キャンバスの裏の木枠の厚みや、額裏の紐の位置を確認し、そこから釘を打つ位置を決めましょう。

作品の重さによって、同じ高さに釘を2本打つことで、重さが分散されます。


額がある場合は、ついているヒモを引っ掛けます。
額がない場合は、作品のフレームに引っ掛けます。

 

水平を取るときは水平器で

水平を取るときは水平器で

一度置いたら、作品が歪んでいないか、体を引いてチェック! ホームセンターなどに売っている「水平器」をつかうと、歪みが一目瞭然です。

 
いいですね!

いいですね!

こうして部屋に飾ると……

 

こんなときどうする?

作品は入っていた箱に入れて保管しましょう

作品は入っていた箱に入れて保管しましょう

■作品が入っていた箱は必要ですか?
おっと! この箱、つつんでいた布や紙は捨てないで! 保管するときには、必ずこの箱に入れてしまいます。

絵をしまうときに、絵の表面が箱のふたを閉じる留め具に引っ掛からないように注意しましょう。

 

釘とねじ

釘とねじ

■壁には釘以外ではダメですか?
家によって壁の素材は異なります。壁に穴が開けられるなら、釘やネジをつかって。

 

ピクチャーレールから吊るときにつかうヒモ状の部材

ピクチャーレールから吊るときにつかうヒモ状の部材

無理なときは、ピクチャーレールと呼ばれるカーテンレールのようなものを天井に付け、そこからヒモ状の部材を垂らして作品を吊ります。

 

上の3つの穴に釘を刺し、下のフックに作品を掛ける部材

上の3つの穴に釘を刺し、下のフックに作品を掛ける部材

画像のような、3本の釘を打って作品を掛けることができる部材もあります。

落下する恐れもありますが、石こう用ボンドでフックを付けて作品を掛ける、というやりかたもあります。

 

■作品を置いてはいけない場所はありますか?
日が当たる場所や湿気が多い部屋は、一日で絵具が変色することもあります。焼肉などのにおい、油がつきやすい場所では、作品を額に入れましょう。押入に入れっぱなしもNGです。

ちゃんとしたメンテナンスをして、飾り直しをしながら作品を楽しみたいものですね。

<今回ご協力いただいたTEZUKAYAMA GALLERYでの展覧会情報>
■9月9-27日:KEITH HARING展「THE BLUEPRINT DRAWINGS」
初期ドローイングが基になった同シリーズ版画作品8点を展示。

■10月15日-11月8日: 「Re: Focus vol.2」 
昨年に続き、フェアや他展覧会等で既に紹介されたギャラリーアーティストの作品を、同スペースにて展示。ギャラリーでは未発表の作品に再度フォーカスを当てる企画。出展アーティスト(予定):大江慶之、野田万里子、加藤智大、築山有城、添野郁

■11月23日-12月21日: 野田万里子個展

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