子育て/毒親・過保護・過干渉

過保護はどうしていけないの?(2ページ目)

「ネガティブな子育て」と聞いて、どんな育児をイメージしますか?すぐに思いつくのが、 虐待、ネグレクト。実は、これと並んで、「過保護」もネガティブな子育ての1つとされています。過保護にすることが、なぜいけないのか?子どもの将来に及ぼす影響を、イギリスの研究を交えてお伝えします。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

2万人の子どもを対象としたイギリスのいじめ調査

イギリスの大学が、これまでに実施された70の研究をメタ分析したところ(これには2万人の子ども達のデータが含まれます)、親の子育ての仕方が、子どものいじめと関わっていることが分かってきました。

■虐待やネグレクトについて
これらの厳しい環境に置かれた子どもは、いじめる側、いじめられる側の両方になるリスクが高いことが分かりました。つまり、元いじめられっ子がいじめっ子になる、またはその逆で、負のスパイラルに入ってしまっているケースと言えます。

■過保護について
過保護の一番の悪影響は、子どもが自分力を身につけるチャンスを奪ってしまうこと、と研究者達は指摘しています。親が支えていること、しっかりと見守っていることはいじめのリスクを減らす効果がある一方、守りすぎは、逆にリスクを高めてしまうのだそうです。

子ども達は、親のサポートを必要としていますが、守りすぎはNG。イヤな思いや苦い経験、全てから遠ざけてしまうのは、子どもの自分力を弱めてしまうことにつながってしまうからです。そうするとどうなるでしょうか?その子は、子ども同士の問題にどう対処したらいいかが学べていないので、クラスなどで何か問題が発生すると、そのターゲットになりやすくなってしまうのだそうです。

>>次ページは、「いじめをなくすポジティブペアレンティングとは?」です。

*出典:学術誌 Child Abuse & Neglect (2013) 「Parenting behavior and the risk of becoming a victim and a bully/victim: A meta-analysis study.」より
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