今年は5月で30度を超えた地方があったりと、すでに酷暑の予感。家猫の先祖は元々砂漠地帯出身なので、犬ほど暑さに弱くはありません。でもそれは、自由に動ける屋外で生活している猫に限ります。たとえば外気温が37度を超えたとしても、猫は上手に居心地の良い場所を探し当て、暑さをやり過ごします。

このように、屋外で過ごせる猫は自分で温度管理ができますが、室内だけで過ごす猫たちは、同居人が注意しなければ、熱中症などいのちに関わる事故にもなりかねません。今回は、暑い夏を健やかにやり過ごす術をご案内します。


暑い日、一番の危険は?

人間と同じで、一番注意しなければいけないのが熱中症です。人間は汗をかいて体温をコントロールしますが、猫が汗をかくのは鼻先と肉球だけ。汗がかけない猫は、自分の体を舐めてその気化熱で身体を冷やします、と紹介している本をたくさん見かけますが、わたしはこの説には疑問を持っています。

まず、暑い最中に、せっせを身体を舐めている猫を見たことがありません。そして、身体が冷えるほど舐めるためには、どれだけの量の唾液が必要でしょう? そう考えると、『猫が身体を舐めて体温を下げる』という説は、あまり現実的ではない気がします。

では、室内で暮らす猫の熱中症対策は? といえば、家の中に風の通り道を作ることです。先にも書いたように、猫は居心地の良い場所をみつける達人。換気扇や防犯上問題のない小窓など、外気が家の中を流れる道を作ってください。その他、家の中でも、特にひんやりできる場所、たとえばお風呂場だったり北側の部屋を猫のために開放してあげてください。
*お風呂場出入り自由にする場合は、お風呂の水は必ず抜いておくこと。蓋を閉めていても飛び乗って、おぼれてしまったケースがありますので、ご注意ください*
暑くても陽ざしが好き

暑くても陽ざしが好き



もし熱中症になったら?!

万が一ですが、猫が暑い室内でぐったりしていたら、とにかく猫の身体を冷やして、すぐに動物病院に連絡を入れ、搬送してください。躊躇している時間はありません。急いでください!

猫にエアコンは必要?

クーラーをかけて部屋を冷やせば猫も喜ぶか? というと、長毛種以外はそれほどクーラーを好みません。真夏でも窓際の直射日光が当たる場所に陣取って動かない猫もいるくらいです。冷えるのと暑いのではどちらがマシ? と猫に聞けば、特に短毛種は「暑さ」を選ぶでしょう。

エアコンをつける場合は、ドライで28度程度の設定が目安です。また、猫がエアコンの冷気から逃れられる場所を必ず用意すること。ワンルームだと、家具の配置でエアコンの風が直接当たらない場所を作る、また猫ドアなどを設置して猫が自由にエアコンのついていない部屋に移動できるようにしてください。

一軒家に比べると気密性が高いマンションは、もともと熱がこもりやすい上に、もし西向きであれば閉めきった室内はあっという間に50度を超えてしまうでしょう。猫を部屋に残して外出する時は、西向きの窓には分厚い遮光カーテンをかけ、エアコンのドライをつけて、なおかつ扇風機をサーキュレーターとして利用し、家の中に風の通り道を作っておくことをお勧めします。
*夏場は落雷で停電という可能性もありますので、エアコンだけに頼らず、防犯対策を取った窓を開けるなど空気が循環するようにしておく方がよいでしょう。
むだ毛を落としてさっぱり

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続いて、夏を快適に過ごせるお手入れ法をご紹介~