来年4月に予定される消費増税に合わせ、住宅購入者向けに導入される「給付制度」の内容が6月26日、自民、公明両党から発表されました。まだ正式決定ではなく今後、変更される可能性もありますが、消費増税前と増税後とで住宅購入における税負担がどう変わるのか、いくつかのパターンで試算をしてみることにしましょう。


給付制度とは?

消費増税が5%から8%へ引き上げられるのと同時に、住宅ローン控除額は現行の最大200万円から最大400万円(10年間合計)に引き上げられることとなっています。また、認定長期優良住宅および認定低炭素住宅の場合は、現行の最大300万円から最大500万円へ引き上げられます。ところが、もともと所得税などの負担額が少ない世帯では、この拡充の恩恵を十分に受けることができません。そこで、一定の年収以下である住宅購入者を対象に、現金を支給しようというのが「給付制度」です。

6月26日に明らかとなった案では、消費税率が8%のとき、年収425万円以下の人に対する給付額が30万円、年収425万円超475万円以下の人に対する給付額が20万円、年収475万円超510万円以下の人に対する給付額が10万円となっています。年収が510万円を超える人に対しては給付がありません。また、平成27年10月に消費税率が10%へ引き上げられるときには、制度内容が拡充され、年収775万円以下の人を対象として年収に応じ10万~50万円が給付されます。住宅ローンを借りずに現金で購入する場合には、50歳以上で一定の年収以下、かつ省エネ性能に優れた住宅を購入する場合などに限定したうえで、給付措置が実施される予定です。

ただし、制度内容が変更される可能性もありますので、今後の報道などにご注意ください。


試算の仮定条件

消費増税前と増税後とを比較するために、いくつかの仮定条件を設けなければなりません。まずは年収と所得税、住民税の額ですが、いずれも会社員と専業主婦、扶養控除の対象とならない子ども2人の世帯を想定し、便宜上、社会保険料控除を一律60万円、生命保険料控除を一律5万円として計算をしています。その他の控除は考慮していません。

【年収・税額の仮定条件】
年収・税額の仮定条件

【住宅ローン借入れの仮定条件】

住宅ローンの試算にあたっては、いずれも35年返済、全期間固定金利2.030%(平成25年6月時点のフラット35最多金利)、元利均等返済、ボーナス返済なし、4月返済開始の条件にしています。毎年末の住宅ローン残高に応じて、控除額は異なります。

【その他の設定条件】

認定長期優良住宅や認定低炭素住宅ではない、一般の新築住宅を購入することとしています。また、年収や所得税額、住民税額は住宅購入後10年間にわたり変わらないものとします。

なお、増税前および増税後における住宅ローン控除の内容については≪住宅ローン控除を改めて確認しておこう!≫をご参照ください。


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