世界中のファンを魅了し続けるイームズ

EAMES / イームズは、言わずと知れた20世紀ミッドセンチュリーデザインの立役者。

家具・建築、インテリアアクセサリー、玩具、映像など私たちが日常見慣れたあらゆる分野でイームズが世に残した功績は多大なものがあり、現在でも多くのプロダクトが生産されつづけている。
我が家にも何十年と使っている椅子があるが、今見てもとても新鮮、世界中で多くのイームズファンを魅了し続けているのも納得できる。

そんな建築家:チャールズ・イームズ(1907~1978)と画家:レイ・イームズ(1912~1988)を描いた映画【ふたりのイームズ】建築家:チャールズと画家:レイが全国で公開されている。

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映画【ふたりのイームズ】建築家:チャールズと画家:レイ(引用:映画パンフレット)                                    ●クリックすると拡大します。

イームズに関する映像・映画は、成型合板やファイバーグラス製の椅子の製作ドキュメントやイームズ自身が製作した映画「POWER OF TEN / パワー・オブ・テン」等、デザインを生業にしている者のみならず一般の方も興味をそそられるものが数多くある。

もちろん映画【ふたりのイームズ】も、それまでの価値観をひっくり返し多方面におけるイームズの偉業を讃えながら、当時のイームズ・オフィススタッフやご家族のインタビューを交え描いている。

しかし、今までのドキュメント映画とは少し異なる視点でイームズを描いている。
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映画【ふたりのイームズ】建築家:チャールズと画家:レイ(引用:映画パンフレット)                                    ●クリックすると拡大します。

ふたりの人間性と夫婦の関係を描く映画

映画の中で心に残る『イームズの言葉』を紹介しておこう。

『理解することを他人任せにしない、それがイームズ式デザインの秘訣。一つのアイデアを出して捨て、50のアイデアを出して捨てる。
いくつかの試作品も作り、駄目なら捨てる。

デザインは、お客様に対して、良いもてなし役にならなくてはいけない。
様々な人が座り椅子を作る為に、大勢の体形と姿勢の平均値を把握することから僕たちは始めた。

僕たちのエネルギーがどこから来るのか?
いわばボードビル芸人のようなもので、30枚の皿を同時に回しながら、落ちそうな皿をすばやく直しつつがんばり続けているのに近いんだ。』
(チャールズ・イームズ)

『私は画家になるために勉強してきたけれど、
たとえ家具や映画の仕事をしている間も、絵をやめていた気がしない。
絵もデザインも、写真も同じ。
フォーマットが違うだけで、やることは同じなの。
”最小の材料で最大の御客様に最高の商品を”というのが根本にあったから、
私たちは大量生産に興味を持った。』
(レイ・イームズ)

ふたりの人間性が垣間見える言葉だ。
常に試行錯誤し、新しい視点を追い続けたチャールズ、どのようなプロジェクトでも自分のまなざしは一切ぶれず、それを通したレイ。映画は、ふたりの人間性を描いている。
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映画【ふたりのイームズ】建築家:チャールズと画家:レイ(引用:映画パンフレット)                                    ●クリックすると拡大します。

映画【ふたりのイームズ】は、「作り手として」、「スタッフワーク」「冷戦時代のアメリカプロパガンダ」、「賞賛と批判」、そして「男として、女として」、彼らの人間性や夫婦の関係性を描き、とても新鮮だ。

Eventually Everything Connects!

イームズ・オフィスのスタッフが語る制作に関する不満や、チャールズの不倫相手の登場場面では
「えっ、こんなこと暴露しちゃってエエのー!」
思わず館内で、声が出ちゃう内容もある。

自分の思いのまま生きたチャールズ。
その陰で、まだまだ男性社会の当時のアメリカにおける女性の立場、パートナー:チャールズが頼り切っていたレイの美意識、そして夫:チャールズが別の女性に走る妻の立場。
素晴らしい実力を備えているのにもかかわらず、”それら”にじっと耐えているレイ。
映画をみていると、彼女がとても愛おしくなる。

それだけ、チャールズを愛していたんだな。
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映画【ふたりのイームズ】建築家:チャールズと画家:レイ(引用:映画パンフレット)                                    ●クリックすると拡大します。


1978年8月21日、チャールズ・イームズ死去、享年71歳。その10年後の1988年8月21日同日、レイ・イームズ死去、享年76歳。

最後にチャールズの言葉。

『Eventually  Everything  Connects! 

(最後に全ては繋がる。
 どんな物事出来事も偶然ではなく、全ては皆繋がっているんだよ!)』

この映画は、ふたりのイームズのラブストーリーなのだ。

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