ボクシング/ボクシング観戦の楽しみ方

制限の多いルールこそが醍醐味!ボクシングの魅力(2ページ目)

格闘技の中には蹴りや肘・頭突き・関節技などが許されているものもありますが、ボクシングは左右の拳だけで闘い、また攻撃できる範囲も上半身のみと非常に限られています。この限られたルールの中で相手の隙をどう突くか、どう打ち崩して相手を倒すかに注意して試合を観るとボクシングがより楽しめると思います。

執筆者:鈴木 悟


ボクシングのテクニック

左ボディ

ボディで相手のガードを下げさせて頭を狙う

まず、どこかを打てば相手は打たれたところに気がいくのでそれ以外のところが手薄になりがちです。例えば頭を叩けばそこを守ろうと手で覆います。その時腹が手薄になりがちなのでそこを狙って打ちます。これが2発、3発と連続して攻撃する「コンビネーション」です。ただやみくもにパンチを出している訳ではなく気をそらして急所を打つ為の動きなのです。

逆にディフェンスの上手さの目立つ選手は相手のコンビネーションを先読みして防ぎます。「頭を叩いて注意を上に逸らして腹を打つ気だな」という具合に相手の攻撃をかわすのです。

また、攻撃をしている時につい防御がおろそかになってしまう事があります。パンチを打つために拳を前に出してしまえば、その腕ではディフェンスができなくなりますから、その隙をついて攻撃を返すという攻防を素早く行っているのです。

拳だけの格闘技

左ボディ

相手のガードを下げさせるためのボディ

他の格闘技でも基本的な攻防のかけ合いは同じなのですが、手脚を使って攻撃ができ、攻撃できるところも身体全体になってきます。それだけできる事が多くなるという事ですね。

しっかりとアゴを引いて身体の前で腕を合わせた体制を「ガードを固める」といいますが、実際ボクシングでそれをされると上半身で急所を打つ事がかなり難しくなります。そんな時、脚を蹴ったり組み付いて倒したりができるのがキックボクサーや総合格闘家です。そういう選手と話をすると「パンチだけで戦うのは怖い」という選手もいます。

左右の拳だけで上半身しか攻撃する事のできないボクサーが、どのようにして相手のガードのすきまを縫って急所を打ち、相手を倒すのか。ここまで書いてきた事を見てもらえばその難しさがわかると思います。

どう打ち崩して相手を倒すのかを注意して試合を観ると今まで観ていたボクシングで見えなかったものが見えてきてこれから観るボクシングがより楽しめるかも知れません。
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