努力をして信頼を得る事の大切さを教えてくれる 『剣』

■監督:
三隅研次
■主演:
長谷川明男
■DVD発売元:
角川映画

■おすすめの理由
この剣という映画は、対照的な性格を持つ二人の男の心のぶつかり合いを見る事の出来る映画です。剣道というスポーツを軸に、剣道を心底愛して人生をも捧げるような国分という大学生と、剣道は好きだが国分のようにはなれない同級生の賀川とのやり取りが見ものです。

生まれ持った剣道の才能と、ぶれない剣道への忠誠心のある国分を、賀川が面白く思っていないところから国分の悲劇が始まります。国分自信は、頑張って日々練習をして努力をしているからこそに、腕が上達しているのです。でも、賀川にとってはそれが実にうとましく、邪魔な存在の何ものでもありません。

そういった時に、人は精神的な嫌がらせをしようと考え、その人をどんどんと追い込んで苦しめようとします。その歪んだ心になっていく悪魔のような賀川の様子と、精神的に追い込まれていく国分の格闘する姿がよく描かれています。

いくら辛くて苦しい練習でも、人は耐える事が出来ます。でも、人間関係での苦しみには勝てないという部分がクローズアップされています。必ず人生でぶつかる課題でもあるこのテーマを、分かりやすく映画化しています。

いかに人を陥れる行為がいやらしい事かを知り、努力をして人からの信頼を得る事が大切だという事を知れる映画でもあります。純粋な目を持つ長谷川氏が、この辛い役を懸命に演じている姿にも目頭が熱くなります。

 



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