映画/口コミでおすすめの恋愛映画(洋画)

魔性の女に翻弄された男の哀れな恋愛「エヴァの匂い」

ひとくちに「恋愛映画」と言っても様々なテイストがあります。「エヴァの匂い」は女の性の怖さや、男の弱さ、わかっていてものめり込んでしまう切なさなどを描いた、フランス映画らしい、ダメ男の哀れな恋愛と欲望、そして甘美な破滅を感じさせる女を描いたビターな大人の物語。気だるくやるせない、ほろ苦い大人の恋愛と欲望の映画です。

投稿記事

ほろ苦い大人の恋愛と欲望の映画

■作品名
エヴァの匂い
■監督
ジョセフ・ロージー
■主演
ジャンヌ・モロー
■DVD販売元
紀伊國屋書店

魔性の女に惑わされてゆく男達……
女に人生を狂わされながらも、それでも彼女の面影を追い求め、忘れることもできない。

明るく可愛い恋愛映画、ほろ苦い恋愛映画など、ひとくちに「恋愛映画」と言っても様々なテイストのお話があります。

これは女の性(さが)の怖さや、男の弱さ、わかっていてものめり込んでしまう切なさなどを描いた、
フランス映画らしい、ダメ男の哀れな恋愛と欲望、そして甘美な破滅を感じさせる女を描いたビターな大人の映画だと思います。

1963年に公開された「エヴァの匂い」はジョセフ・ロージー監督の作品で、主人公はフランスを代表する女優、ジャンヌ・モローです。

■あらすじ
映画の舞台は、ヴェニス。

男を虜にしてしまう魔性の女、エヴァ(ジャンヌ・モロー)。

可愛い婚約者がいるにも関わらず、ヴェニ社交界の花形、エヴァの魅力虜になってしまう小説家
ティヴィアン(スタンリー・ベイカー)。

何人もの男が彼女の虜になり、社会的な地位を無くし、身を滅ぼして行った……と知りながら夢中になってしまうティヴィアン。

そして、全てを失ってしまうことになるとも知らず(本能的に知っていながら?)、彼はエヴァにのめり込み、運命は大きく狂い始める……。

決して自分のことを愛さない女のために、全てを失いながら、それでもエヴァを忘れることのできないティヴィアン。

■おすすめの理由
ばかな男だな……と思うのですが、きっとティヴィアンは、美しい婚約者と幸せな結婚をするよりも、恐ろしい悪女にいたぶらながらも破滅するほうが幸せだったのかも知れない、破滅してもかまわないほどの恋愛だったのかも……などと考えさせられてしまいます。

それほど、エレガントなカルダンの衣装に身を包んだジャンヌ・モローが魅力的で、同性ながらもうっとりとするほど。

破滅型の一方的な恋愛をしても仕方ない……と思えるほど、魅力にあふれる悪女なのです。

そして「Willow weep for me」という曲が、いい雰囲気を出しています。
気だるくやるせない、ほろ苦い大人の恋愛と欲望の物語です。



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