出版後に物議を醸した小説が原作

■作品タイトル
ロリータ
■監督
スタンリー・キューブリック
■主演
ジェームズ・メイソン、スー・リオン
■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ


原作は、今や知る人ぞ知る「ロリータ」という言葉の出所です。
ロリータというのは、ドロレスという美少女の愛称。

本作は、ロシア生まれの亡命貴族、アメリカの文豪ナボコフの小説『ロリータ』を映画化した作品。
本人が脚本も手がけています。原作は出版後、そうとう物議をかもしたようです。
それを心配してか、撮影はほとんどイギリスで行われました。アメリカの検閲を避けるためです。
とはいえ、いま観ると別段スキャンダラスではありませんが。

さて、中年の大学教師ハンバート・ハンバートは、下宿先でロリータにたまたま出会います。
下宿先の奥さんの娘なのでした。冒頭からしばらくは、その下宿を舞台にした室内劇かと思います。
が、ロリータの母の事故死をきっかけに、突然ストーリーが展開を始めます。
二人は旅に出る、映画でいえばロードムービーへと様変わりするのです。

小説を映画化した作品はたいてい、原作に劣る傾向にありますが、本作はそうではありません。
というのも、比較のしようがないくらい、エピソードが削られていますし、観ていると、原作の雰囲気を忠実になぞろうという意図もまったく感じられないからです。監督が新たなる『ロリータ』を創り出そうとしている。

だから本作は、原作とはまったく別物、と思って観るのがいいように思います。
なにせ、脚本家ナボコフを大幅な改変を許しているようですし。

けれども、大枠からは外れていませんので、これから原作を読もうかどうか迷っている方にはもってこいの映画です。




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