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住宅地の地価動向/2017年7-9月期 地価LOOKレポート



しばらく上昇傾向が続いていた株価はこのところ乱高下が目立ち、景気回復もなかなか軌道には乗りきれないようです。その一方で、日銀による大胆な金融緩和とは裏腹に長期金利が急上昇し、住宅ローン金利を引き上げる動きも出てきました。建築資材や人件費が上昇し、今後の新築住宅市場への影響も懸念されていますが、販売価格引き上げの大きな要因となるのが地価の上昇です。国土交通省から「地価LOOKレポート」の第22回分(平成25年第1四半期)が発表されましたので、住宅地を中心にその動きを確認しておくことにしましょう。



地価は下げ止まりから上昇局面へ

マンション

住宅地の地価上昇で、新築物件は値上がりする?

地価LOOKレポートとは「先行的な地価動向を明らかにすること」を目的として、平成19年第4四半期分(平成19年10月1日~平成20年1月1日)から国土交通省による公表が始まったもので、今回が22回目となります。

上昇が80地区(前回51地区)と大きく増え、下落は19地区(前回25地区)、横ばいは51地区(前回74地区)でした。東京圏で上昇へ転じる地区が多かったほか、大阪圏と名古屋圏では下落地区がゼロとなっています。上昇地区は8回連続で増加し、その増加数は調査が始まってから最大となりました。また、上昇地区が過半数となったのは、第1回調査(平成19年第4四半期)以来です。

今回の調査では、「とうきょうスカイツリー駅周辺」が5回連続、大阪市阿倍野区(阿倍野)が2回連続で「3%以上6%未満の上昇」でした。その一方で、川崎市中原区(武蔵小杉)は前回の「3%以上6%未満の上昇」から「3%未満の上昇」へ、やや減速しています。

なお、地価LOOKレポートでの全国の主要都市における調査対象は150地区で、そのうち住宅系地区は44(東京圏20地区、大阪圏14地区、名古屋圏4地区、地方圏6地区)です。


 【地価LOOKレポート】 (国土交通省サイト内へのリンク)

  第18回 平成24年第1四半期
(平成24年1月1日~平成24年4月1日)

  第19回 平成24年第2四半期
(平成24年4月1日~平成24年7月1日)

  第20回 平成24年第3四半期
(平成24年7月1日~平成24年10月1日)

  第21回 平成24年第4四半期
(平成24年10月1日~平成25年1月1日)

  第22回 平成25年第1四半期
(平成25年1月1日~平成25年4月1日)

地価LOOKレポートには地価動向(総合評価)のほか、取引価格、取引利回り、取引件数、投資用不動産の供給、オフィス賃料、店舗賃料、マンション分譲価格、マンション賃料の動向(それぞれ3区分)が記載されています。


地価LOOKレポートでは地価やその変動率について具体的な数値を示すのではなく、6%以上の上昇、3%以上6%未満の上昇、0%超~3%未満の上昇、横ばい(0%)、0%超~3%未満の下落、3%以上6%未満の下落、6%以上9%未満の下落、9%以上12%未満の下落、12%以上の下落の9段階に分類されています。


住宅系地区は6割が上昇に

住宅系地区では、上昇が6地区増えて26地区(前回20地区)になり、横ばいが15地区(前回21地区)でした。下落は前回と同じ3地区です。

住宅系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回

上昇 (6%~)
0
0
0
0
0

上昇 (3%~6%)
0
0
0
0
0

上昇 (0%~3%)
9
15
16
20
26

横ばい (0%)
28
25
24
21
15

下落 (0%~-3%)
7
4
4
3
3

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
44
44
44
44
44

住宅系地区で今回、新たに上昇となったのは、東京都千代田区(番町)、東京都中央区(佃・月島)、東京都港区(南青山)、東京都港区(高輪)、東京都渋谷区(代官山)、川崎市麻生区(新百合ヶ丘)の6地区で、いずれも東京圏です。名古屋市以西は、すべての地区が前回と同じ区分となっています。

それに対して、千葉県の3地区は依然として下落が続き、周囲の下げ止まり、上昇傾向から取り残された感もあります。とくに千葉市中央区(千葉港)は、下落期間が長く続いているため、ダメージは大きいかもしれません。

東日本では、札幌市中央区(宮の森)および東京都江東区(豊洲)が6回連続の上昇、川崎市中原区(元住吉)が7回連続の上昇、横浜市都筑区(センター南)および横浜市青葉区(美しが丘)が4回連続の上昇でした。また、大阪圏では、神戸市東灘区(岡本)と兵庫県芦屋市(JR芦屋駅周辺)の2地区がいずれも10回連続の上昇、奈良市(奈良登美ヶ丘)は10回連続の横ばいです。京都市の4地区は、7回連続してすべての地区が横ばいでした。


商業系地区の上昇が加速?

商業系地区は、上昇が54地区(前回31地区)、下落が16地区(前回22地区)となり、上昇地区が半数を超えました。新たに上昇へ転じたところは、東京圏が16地区、大阪圏が6地区、地方圏が1地区です。名古屋圏は上昇地区の増加がなかったものの、前回は下落だった地区が横ばいとなり、下落地区が姿を消しています。大阪圏も同様に、すべての地区が上昇または横ばいとなっています。

東日本大震災後において地価の下げ止まり傾向に遅れが見られた東京圏の商業地でも、地価の動きに急速な変化が生じているようです。その一方で、5地区(東京圏3地区、地方圏2地区)は前回からマイナス方向へ移行しています。マイナス方向への移行は前回1地区に留まっていただけに、下げ止まり、上昇傾向が全面的に進んでいるとはいえない面もあるようです。

商業系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回

上昇 (6%~)
0
0
0
0
0

上昇 (3%~6%)
1
1
1
3
2

上昇 (0%~3%)
12
17
17
28
52

横ばい (0%)
52
57
63
53
36

下落 (0%~-3%)
41
31
25
22
16

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
106
106
106
106
106



住宅系地区における過去4回分の地価動向推移を一覧にして、次ページにまとめてあります。全体的な動きを知るための参考にしてください。


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