どの落語家を聴けばいいのでしょうか?

落語家はどれくらいいるかご存知ですか?
プロの落語家は全国で600人程度います。それぞれ多様な個性を持ち、同じ演目の話でもアレンジの仕方によって異なる印象を受けることも落語の魅力のひとつ。でも、落語をはじめて聴く人や、最近落語を聴きはじめた人にとっては、顔も見たことがない落語家ばかりでしょう。誰の落語を聴きにいっていいものか、迷う人も多いはずです。

落語ファンに緊急アンケート!

そこで、ガイドがFacebookで2年以上運営しており、現在2700人以上の落語ファンが登録している落語のコミュニティページ「落語 らくご Rakugo」にて、アンケートをとってみました。
(Facebookページ「落語 らくご Rakugo」:https://www.facebook.com/rakugo.rakugo.rakugo)

質問は以下。
『今勢いのある旬の落語家は誰ですか?』
多くの方にご協力いただき、今回はベスト5を解説を織り交ぜつつご紹介していこうと思います。

では早速5位から。

第5位 柳家喬太郎

白髪頭と恰幅の良さ。一見すると落ち着いた雰囲気ですが、高座(ガイド注:落語が噺をするステージ)に上がると一変。自らを「キョンキョン」と呼び、若者言葉で会話を始めたり、高座に倒れこんだり、大声で叫んだりと、喬太郎ワールドが炸裂します。古典落語と新作落語の両方を演じ、幅広い層のお客さんを魅了。古典落語は現代風に大きくアレンジし、落語初心者を引き付け、コアな落語ファンも飽きさせない技量を持っています。自作の新作落語は、笑いあり、涙ありの秀作ばかり。男性ファンが多い落語界の中で、多くの若い女性ファンから支持されているのもうなずけます。

第4位 三遊亭兼好

第一声から明るく、歯切れがよく、テンポのいい落語を聴かせてくれるのが三遊亭兼好。本編が始まる前の「マクラ」の段階で、観客の心をしっかり掴みます。そして、本編がはじまると笑いの中にも江戸の粋な雰囲気が漂い、心地のよい気分にさせてくれます。それもそのはず、多くの落語家が高座を降りると洋服を着ている中、彼は日常生活においても着物を着た和装スタイル。しかもとても自然な着こなしで、普段から江戸の雰囲気が全身から漂っているのです。彼が得意とするのは、笑いの多い滑稽話。大笑いしたいときはぴったりの落語家です。



第3位 柳家三三

短く整えられた髪に、スラリとした長身。ゆっくりと時間をかけて登場する姿は、とても30代とは思えない老成したオーラをまとっています。中学生の頃から落語家になることを志していたというのも納得。まさに天職なのではないでしょうか。落ち着いていて、聴きとりやすく、わずかな皮肉を織り交ぜるその口調から繰り広げられる落語は、老若男女問わず多くの人を虜にしてしまいます。軽くて短い話から、長くて聴きごたえのある話、さらには珍しい話まで、レパートリーは豊富です。
これから年をとるごとにどのように進化していくのかを、じっくり見届けるのも楽しみ方のひとつかもしれません。

第2位 桃月庵白酒

桃の名前にちなんだピンクの着物からのぞく丸顔に浮かぶ無邪気な笑顔。そんなチャーミングな容姿から飛び出すのは、鋭い毒舌の数々。そのギャップに会場は沸き、中毒になってしまう人も多くいます。落語家の命である声がとても通っていて聴きとりやすい上に、男前な声から、子どもっぽい声まで声色を巧みに使い分けるのも人気の一因です。また、チャーミングさと毒舌を併せ持つので、生意気な子どもを演じると思わず共感してしまい爆笑すること間違いなしです。余談ですが、普段は都内を自転車で駆け回るスポーティさも魅力的なギャップかもしれません。

そして、いよいよ、栄光の一位のご紹介です。
多くの落語家の中で、落語ファンが今最も旬で勢いがあると認めたのはこの人でした。


第1位 春風亭一之輔

春風亭一之輔が真打(ガイド注:落語家の中で最も高い資格)に昇進したのは、昨年の3月。真打になってまだ1年そこそこなのですが、ただの昇進ではなかった。なんと、21人抜きの大抜擢だったのです。通常入門から14-5年で真打になるのに対し、11年での抜擢。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの落語家です。年齢はまだ30代半ばと若いのですが、何事にも動じず常に落ち着いています。真打披露興行の際も50日間連続興行を1人でこなしたのですが、プレッシャーに感じている素振りも見せず、堂々と演じ続ける姿は印象的でした。その安定した技術は、二つ目の頃から逸材と言われており、今や落語界全体が彼を担ぎ、盛り上げています。彼が注目される一方で、それ以外の若い落語家も負けじと実力を磨いており、これからの落語界の盛り上がりが非常に楽しみです。

いかがだったでしょうか。今回ご紹介した落語家以外にも素晴らしい落語家はいっぱいいます。ぜひ、自分に合う落語家を探してみてください。
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