子供のしつけ/子供の上手な叱り方・NGな叱り方

子供をしつけで叩いてしまうことの影響は?叩かない子育てのコツ

子供を叱るとき、頭やお尻を叩いたことがありませんか? 子供がイヤイヤ期を迎え、3歳4歳まで続くと、ママとしてはついカッとしてしまうこともあるでしょう。ここでは、しつけとして叩くことの子供への影響、叩かない子育てについて考えてみましょう。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

子供のしつけで叩いてしまうことの影響とは

子供をしつけで叩くのはいいこと?

子どもを叩くのはしつけ?暴力?

子どもを叱るとき、手をあげたことはありますか。叱るときに一度も子どもを叩いたことがないママは少ないかもしれません。

叩く程度にもよりますが、叩いた後に落ち込んだり、子どもの寝顔を見て自分を責めたりと、手をあげたことで自己嫌悪に陥ったこともあるのではないでしょうか。

叩くといっても、例えばお尻やおでこをポンとたたく程度のものなら、むしろスキンシップの一つに考えられるかもしれません。そうではなく、子どもの笑顔が消えるほど暴力的にひっぱたくことについて考えてみたいと思います。

<目次>  

親が子どもを叩くのはどんなときに、何のため?

どんなときに、何のために子どもを叩いてしまうのでしょうか。

・自分自身が疲れている、あるいは嫌なことがあったなど、自分がイライラしている際に、子ども達が喧嘩したり騒いだりしたとき

・子どもが言うことを聞かないときや、しなければいけないことをさっさとできないなど、親の思い通りにならなくて、カッとしたとき

・例えば、遊びに行った先の家の大切な物を壊したなど、他人に迷惑をかけたときに、その人に申し訳なく思う気持ちを表すために

・言葉で言っても言うことをきかないとき

・子どもがお友達を叩いたとき、叩かれるとどんなに痛いかを分からせるために

・例えば、お友達を階段から突き落としかけたとか、ボールを追いかけて道路に走り出るなど、命の危険に直面するような行動をしたとき

など、理由は様々でしょう。
 

親がしつけで子どもを叩くことで、子どもが受ける影響とは

では叩かれた子どもが受ける影響はなんでしょう。
※以下は、主に親が感情的になり常習的に叩いている場合だと思って下さい

・体だけではなく心も痛む

・とても惨めな気持ちになる

・攻撃性が強くなることが多く、お友達に暴力をふるってしまう可能性が高い
(自分より強いものに暴力を振るわれると、自分より弱いものに暴力をふるう)

・体罰を繰り返し受けている場合、心の傷が蓄積し、非行や犯罪に走る場合が少なくない

・人に甘えることができなくなり、心を閉ざし、大人になってからも人の愛情を疑ってしまい、人を好きになれない場合もある

・親に対する恐怖心や反抗心、憎悪が生まれる

・大人になったとき、また、自分の子どもに対しても暴力的に育ててしまうことが多い

このように叩くことでの子どもへの影響はとても深く大きなものとなります。そして、叩くことは麻薬のようなもので一度使い出すと止まらなくなります。

しかし、全ての場合に影響を受けるということではありません。つまり子どもが、「叩かれたのは自分のためだった」と思えるかどうかということです。「愛情のあるものだった」と受け止めることができるかどうかということです。
 

子育て中の親・ママが子どもを叩かないために

では、叩かないで子育てをするためにはどのようなことを心がけたらよいのでしょうか。
子どもを叩きそうになったら、深呼吸を

子どもを叩きそうになったら、深呼吸を

・例えば、右利きなら右手のいずれかの指にリボンを結んでおくなどして、叩きそうになったらそれを見て気持ちを抑えることができるサインになるようなものをつけておく。あるいは、手のひらに小さく「叩かない」と書いておく

・叩きそうになったら深呼吸をする

・常に心の中で「叩かない」と唱えておく

・「叩かない」と紙に書いて部屋に貼っておく

・叩きそうになったら別の部屋に行くなど少し子どもと距離を置く

・叩いてしまう場合でも、顔や頭、おなかは絶対に避けるように。子どもは、ひどい屈辱感を味わうことになりますし、とても繊細で大切な場所ですので、大きなけがに結びつく場合もあります。

このように心がけていてもつい叩いてしまう場合もあるかもしれません。その場合は、すぐに抱きしめて親の愛情を子どもにしっかりと伝えましょう。すぐに抱きしめることができなかった場合は、しばらくしてからでもいいので、しっかりと抱きしめてあげましょう。

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