エコ住宅をつくる上で知っておきたい5つの視点 その1では、「エコに対する世界基準の視点」を手に入れていただきました。今回は視点その2です。 

私たちの生活のエネルギーバランスが、「世界基準の視点から見ると、どういう状態か?」を知ることもエコ住宅を考える際には重要です。これからの話を少しネガティブな情報だと感じる方もいるとは思いますが、まず日本のエネルギー問題がどういう状況かを知ることが、エコ住宅を考える根本の知識の1つとなりますので、視点2としてそのことをお伝えします。
BAU 2013

毎年ドイツのシュトゥットガルトで行われている世界最大級の建材展、BAU。ここでは、最先端の省エネ情報を得ることが出来、世界的基準や視点を学ぶことができる


視点2)光熱費が生活を大きく圧迫する可能性を知る

■一番身近なエコは「光熱費が抑えられるかどうか」
エコ住宅をつくる上で、「光熱費が抑えられること」は多くの方にとって関心事だと思います。

それに対してすぐに出来る対処法は、
「電気をこまめに切っておく」
「10年近く前の家電製品を最新型に買い替える」

また、家を建てる(リフォームする)予定がある方は
「太陽光発電などを活用して電気をつくる」
「リフォームや新築の際にHEMSを組み合わせる」
などが考えられるでしょう。もちろん、これらも大切な視点です。

■光熱費の高騰はほぼ確実
「光熱費が抑えられるかどうか」以上に大切な視点があります。その視点とは、石油、石炭など枯渇性エネルギーをベースにつくられる電気についてです。近年の原油の高騰からも分かるとおり、確実に電気代が高騰していくことで生活を圧迫する可能性が出てきているのです。

ドイツ視察の際に都市計画・環境ジャーナリストの村上敦氏に直接話を伺いました。ご著書「kWh=¥」でも書かれているように、エネルギーコストによる光熱費の上昇分を毎年3~5%ぐらいみることも必須になりそうです。実際に最近では2013年の春に、電力会社によっては10%程度値上げ申請が行われています。

■石油、石炭に依存した生活はとても危うい
さらに、石油、石炭など輸入に頼っている枯渇性エネルギーのコストは、市場単価と為替(円高または円安)によって影響を受けます。近年の石油の単価に関しては、ここ数年ずっと上昇傾向にあります。

ただ、2013年の前半までの数年間は、円高傾向でそこまで生活に影響があるように感じなかった方もいると思いますが、円安傾向が出てくると、あっという間に石油の単価が日常生活にも影響しはじめます。それくらい、枯渇性エネルギーに依存する生活は、生活全体を危うくする可能性があるのです。

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