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掛け捨てではない医療保険・ガン保険があるって本当?

最近の医療保険・ガン保険は、解約返戻金のない、いわゆる掛け捨て型が主流です。でも、掛け捨て嫌いの日本人には、戻りのない保険には抵抗があるよう。そんな人のために、保険料が戻ってくる医療保険・ガン保険がいくつか登場しています。保険料が戻ってくるとはいっても、戻り方はいろいろです。どんな戻り方をするのか知っておきましょう。

執筆者:小川 千尋

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保険料が戻ってくる保険にも3タイプある

ボーナスは頑張った自分へのご褒美!?

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保険料が戻ってくる“掛け捨てではない保険”は根強い人気があるようです。本来であれば、掛け捨てで保障を得るべき医療保険・ガン保険にも、このタイプがいくつか出ていることからその志向が見てとれます。ボーナス付とも呼ばれるこのタイプの保険には、実は3つのタイプがあります。それぞれの保険料の戻り方や注意点などを見ておきましょう。

1. 無事故給付金タイプ
保険の世界では、給付金や保険金を支払う事態を「保険事故」といいます。無事故とは、保険事故が起きていない、つまり給付金などを支払っていない状態のこと。このタイプは、一定期間(3年・5年など)を決め、その間に入院給付金などの支払いがなければ保険料の一部を払い戻す商品です。当然、一定期間内に保険会社が決めている日数以上の入院などをして給付金をもらったら、無事故給付金は戻ってきません。無事故給付金は一定期間病気にならなかった「ごほうび」といえるでしょう。

2. 生存給付金タイプ
生存給付金、健康支援金、健康祝い金と、保険会社によって戻ってくるお金の呼び方は異なりますが、3年などの一定期間ごとに生きていれば保険料の一部を払い戻す商品です。生きていること(生存)が払い戻す条件なので、入院給付金などを受け取っていても、決まった金額が戻ってきます。このタイプは無事故給付金タイプとは違って、基本的に入院の有無に関係なく、一定期間ごとに決まった金額をもらえるので「ボーナス」をもらうという感覚でしょう。
 

3つ目は2つのタイプとしくみが異なる

「保険料が戻ってくる保険」の3つ目のタイプを説明しましょう。

3. 健康(または生存)還付金タイプ
このタイプは、他のタイプと異なったしくみを取り入れています。70歳・75歳・80歳などの商品ごとに決められた年齢まで入院給付金の支払いがなければ、それまで払い込んだ保険料の全額が戻ってきます。入院給付金などを受け取っていたら、払い込んだ保険料から受け取った給付金などを差し引いた分を戻してくれます。

これら3つのタイプは、戻りがある分、掛け捨て型と比べて保険料は高くなります。戻り分も保険料に含まれているからです。そして、保険の貯蓄性が低下している昨今では、貯蓄の観点で有利とはいえません。やはり、保険は掛け捨てで準備するのが賢明です。でも、どうしても掛け捨てはイヤだ、払った保険料の一部でも戻ってこないのは納得できない、積み立てはニガテだけど保険なら続けられるという人は、このタイプを選ぶのはやむを得ないでしょう。

選ぶ際は、保険料の戻り方はどのタイプなのかをチェックしてください。そして、払った保険料に対して、戻ってくるお金はいくらなのかを計算できる商品は計算してみて、積み立てとして納得できるかもよく考えてください。もしかしたら、他の金融商品で積み立てをした方が増やせるかもしれませんから。そのことを承知して加入してください。


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