子育て/3歳までにやってあげたい大切なこと

アタッチメントとは?子どもが親とのアタッチメントを育む時期

子どもと親の関係で大切な「アタッチメント」という言葉をご存知でしょうか?人生の始まりの3年間は、その子の一生の土台ができる時期。ここでは、子育て心理学「アタッチメント」について、年齢ごとのポイントを紹介。まずは、0~1歳半の子のアタッチメントについてです。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

<目次>
 

「アタッチメント」とは、3歳までの育児のマストアイテム

アタッチメントとは?子どもが親とのアタッチメントを育む時期

アタッチメントは子どもにとって一番の心の栄養

3歳までの子育てで、ぜひ覚えていただきたい心理学用語があります。それは、Attachment(アタッチメント)という言葉。子育て心理学用語の1つです。

Attach(アタッチ)とは、ピタッとくっつくことを意味し、ここでは、「子どもがある特定の人にだけ示す情緒的な結びつき」のことを指します。

早速、身近な例を使って、アタッチメントとは何かを分かりやすくご説明しましょう。

子どもは抱っこが大好きです。でも誰に抱っこされても嬉しいのかというとそうではありません。

「ママに抱っこしてもらうと安心しちゃう」
「パパに抱っこしてもらうとご機嫌になっちゃう」

のように、”誰が”してくれるかが大事ですよね。「ママ、抱っこ!」「パパ、抱っこ!」は、ママやパパにアタッチメントをしているから出る言葉。アタッチメントをしている人に抱っこしてもらうから嬉しいのです。

アタッチメント=子どもがある特定の人にだけ示す情緒的な結びつき

なんとなく感覚がつかめたでしょうか?

「三つ子の魂百まで」という言葉も、以前ほど聞かれなくなりました。確かに、3歳までにその子の全てが決まるわけではありません。そうは言っても、人生の始まりの3年間は、その子の一生の土台になることには変わりません。やはりとても大事な時期なのです。

子育て心理学の視点から見ても、3歳までの子育てでもっとも大切なものは何かと聞かれたら、「アタッチメント」と答えるでしょう。なぜなら、どれくらいしっかりしたアタッチメントができるかによって、その子のその後の人生が大きく変わってくるからです。
 

子どもとアタッチメントの年齢ごとの変化

ここで、アタッチメントが育まれるステップを、過去のデータを用いて月齢ごとに追っていきましょう。
  • 人見知りの時期をちょうど越えた10ヶ月前後の赤ちゃんでは、ママだけにアタッチメント派が41%だった
  • その子たちが18ヶ月になる頃には、ママだけ派は13%にまで減り、75%の子が、パパにもアタッチメントを示した
  • その後は、着実にアタッチメントの相手を増やしていった
簡単にまとめると、
  • ステップ1: ママ
  • ステップ2: パパ
  • ステップ3: ママ、パパ以外の人々
と進んでいくのが一般的です。

 

0~1歳半はママとパパのアタッチメントを育む時期

シンプルにストレートに「大好き」を伝えるのが一番

シンプルにストレートに「大好き」を伝えるのが一番

この研究データからも分かるように、0歳前半は何と言ってもママ、そして0歳後半からはパパとのアタッチメントを育むことがポイントになります。

ここでは「アタッチメント」という専門用語を使いましたが、難しく考えることはありません。この時期の子育てでもっとも大切なことは、まぎれもなく「愛情」です。そして、アタッチメントの材料も「愛情」です。

だから、ママが自信と確信を持って、愛情を注いでいれば、自然にアタッチメントが育まれ、その絆はどんどん強くなっていきます。その際、周囲のママとやり方が違っても大丈夫!あなたなりのやり方で「ママはあなたを愛しているよ」を伝える。それこそが最高の子育てであり、そんなママが子どもは世界で一番好きなのです。

ここに「周りのママとやり方が違っても大丈夫」と書いたのは、この時期のママはただでさえ揺れやすく、周りのやり方や育児書に書いてあることがつい気になってしまうからです。

「ママはあなたを愛しているよ」を伝えるのに理由は要りませんね。育児書のノウハウよりも、ママ友の育児情報よりも、「ママはあなたが大好きなの」をストレートに伝えるのがお子さんにとって一番の心の栄養です。だから、ママは自分のやり方を信じ、「大好き」を伝えていきましょう!

ここでは0~1歳半のアタッチメントについてご紹介しました。1歳後半から3歳までのアタッチメントのポイントは、「その数を広げること」にあります。

「1歳半~3歳:アタッチメントを広げていく時期」の記事で詳しく触れていますので、ぜひご参照ください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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