日本銀行の総裁とは?

日本銀行は、お札を発行したり、物価を安定させるため世の中に出回るお金の量を調節したりする役割を担った国内唯一の銀行。その日本銀行のトップである総裁は、2名の副総裁、6名の審議委員とともに政策委員会を作り、業務の方針を決定します。また、G7やG20など国際会議に日本代表として参加することもあります。そのほかにも、総裁には政策について国内外にわかりやすく伝えるという役割もあります。

総裁の任期は5年で、衆議院と参議院の同意を得て任命されることになっています。2008年に就任した白川総裁は2013年3月19日付けで任期満了を待たずに辞任し、翌20日には黒田新総裁が誕生します。

大胆な金融政策で政府と連携

2012年末に誕生した安倍政権が掲げる経済政策「アベノミクス」の柱の1つ「大胆な金融政策」は、政府と日銀が連携して金融緩和、つまり世の中に出回るお金を増やして景気の回復を図ろうとするもの。

実は、これまで以上に金融緩和を行って効果があるかどうかは専門家のあいだでも意見の分かれる問題。効果はあると考える政府に対して、日銀総裁の意見が正反対ではうまく連携することができません。そこで、政府と足並みをそろえることができる総裁として選ばれたのがアジア開発銀行(アジア・太平洋地域の発展途上国を支援する金融機関)の総裁であった黒田氏。国会での所信聴取(総裁候補者が所信を述べること)では、日本銀行としてなすべきことは大胆な金融緩和を行うことによってデフレから脱却すること、という趣旨の発言もあり、新体制でより積極的な金融緩和を行おうとする姿勢がうかがえます。

金融緩和を含めた経済政策が功を奏して景気が回復するかもしれないという期待から株価の上昇が続いています。日銀の新しい体制についても株式市場から評価されているようです。また、金融緩和でお金の量が増えれば金利が下がり、金利が下がると外国為替市場で円安が進みやすくなります。実際、2012年末と比べて、日経平均株価は2,000円以上値上がり、ドル/円為替レートは8円以上円安に。特に、政権が変わり新しいニュースがでやすいこの時期は、株式投資や外貨投資のために日銀や政府の動向をウォッチしておく必要がありそうです。