ネガティブ思考を断ち切ろう

ゲイカップル

 

最後に、日本の幸福度の低さ(自分は幸福だと感じる人が少ない)ということにも関係するのですが、恋愛成就の障壁にもなっているネガティブ思考をどうしたら断ち切れるのか、ということに迫ってみたいと思います。

茂木さんがよく紹介するアインシュタインの言葉に「ある人の価値は、その人が自分自身からどれくらい解放されているかで決まる」というものがあります。ちょっと意味深で奥が深い言葉だと思いますが、アインシュタインが「自分自身」をある種の「桎梏」(あるいは「呪い」)であると捉えているのはさすが。慧眼だと思います。

人は生まれつき、いろんな「アンラッキー」を背負って生まれてきます。生まれた国がいい国じゃない、肌の色が白じゃない、家が裕福じゃない、容姿が美しくない、セクシュアルマイノリティである、などです。数えあげればきりがないでしょうが、そういう不運を理由にして「だから自分は幸せになれるはずがない」「不幸になる運命なんだ」と思っているうちは、「桎梏」から解放されることはありません。こんなひどい国だけど、有色人種だけど、貧乏だけど、モテ筋じゃないけど、ゲイだけど、それでも「幸せだなあ」と感じてる人はたくさんいるはずで、彼らはきっと解放されているのです。

今では誰もが天才と認めるアインシュタインは、子どもの頃、うまくしゃべれなかったとか、読字障害だったと言われています。茂木さんも落ち着きのない子どもで、体が弱く、苦労したと告白しています。そうした人たちが学校という桎梏の中で劣等感に苛まれてつぶれていくのではなく、才能を発揮する場を与えられ、世に出て、評価されるようになったのは、本当によかったと思います。彼らは自身のアンラッキーにとらわれず、ひたむきに能力を伸ばしていって、奇蹟を起こしたのです。

人は自分にとらわれるすぎると、あまり幸せにはなれません。自分の心の奥底にはどす黒い闇しかないからです。できるだけ自分自信から遠ざかること、遠くを見ることが、幸せの秘訣です(アランの『幸福論』にも「遠くを見よ」と書かれています。セクシュアリティについて悩んでいた思春期のゴトウは、この言葉を座右の銘にしていました)

母さんがどんなに僕を嫌いでも

母さんがどんなに僕を嫌いでも 歌川たいじ/エンターブレイン/1,050円

本ばかりで恐縮なのですが、最後に、うたがわさんの最新マンガ『母さんがどんなに僕を嫌いでも』を紹介したいと思います。どうしてもネガティブ思考を断ち切れない、前向きに生きる意欲が湧いてこないという方に、ぜひ読んでいただきたいと思います。
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