健康や幸福を願って、「生け贄」が捧げられる

 

 

 

 

ネパール西部の最大の街、ポカラには多くの寺院があります。なかでも17世紀に建築されたヒンドゥー教寺院、ビンディヤバシニ(Bindhya Basini)を紹介します。

この寺院は、安い宿の建ち並ぶレイクサイドから約4キロに位置しています。湖ぞいを走る、Baidam Roadで、東方向へ向かう公共バスを拾い、オールド・バザールに向かいましょう。料金は約25円。タクシーだとだいたい250円~300円程度です。

通りの終点で、西方向を見上げると、小高い丘の上に小さな寺院がみえます。丘の下には小さな広場があり、道に敷物を広げただけの、アクセサリーなどの露店がいくつかあります。その奥の階段を登りましょう。

階段を登ると、すかさず話しかけてくるネパール人がいます。彼らは外国語ガイドです。英語ですが、寺院の詳しい説明を聞きたければ、彼から話を聞くのもよいかもしれません。料金は決まっていませんが、敷地内すべての説明は、500円程度が相場とか。

寺院内には、学問の神・サラスバティーや、リンガを伴った創造と破壊の神、シヴァのレリーフ、450年前に造られたと言われるハヌマーンの彫像など、興味深いものもあります。

しかし、この寺院最大の特徴は、「生け贄」の儀式。寺院の北側には、一段下がったところに細い通路があり、普段は扉が閉じられています。といっても、上から丸見え。この通路の最奥部には、虎に乗った戦いの女神、ドゥルガーのレリーフが象られた小さな塔があり、その周囲には真っ赤な鮮血が、残されたままになっています。

ここには毎朝、山羊や鶏、時には水牛も連れてこられ、健康や幸福を願う人々のための犠牲となります。時間はだいたい8時~12時くらい。神の求めに応じて、ほぼ毎日行われます。この儀式の様子は、誰でも見ることができます。中には、この儀式場のすぐ近くまで降りて見物する強者もいるとか。

供物となった動物の頭は、寺院に祀られ、肉は人々の食物となります。また、ここの神様は、ベジタリアンにも対応しています。生け贄の儀式を行うすぐ近くに、ココナッツなどの果物を砕くための専用の器具が設置してあります。

残念ながら私たち異教徒が、神々に生け贄を捧げることができるかどうかを、聞きわすれてしまったのですが、どなたか訪れた際は、ぜひ聞いてみてください。
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