J-REIT市場には強い買い意欲がある!

海外勢が買うJリートにはまだ上昇期待がある

海外勢が買うJリートにはまだ上昇期待がある

「J-REIT全体では、まだまだ上昇余地があると考えています」
アイビー総研の関大介さんは、今後の動向について、こう話します。背景にあるのは、外国人投資家の強い買い意欲です。

「昨年の夏以降、J-REITは順調に上がっています。ただ、上昇のフェーズは2段階に分かれていて、夏から11月までは外需の影響を受けない内需株として相対的に投資妙味があるとされて買われていました。これに対し12月以降は、政策の後押しが期待できるとして買われています。この段階でJ-REITを買ったのが外国人投資家です。外国人投資家の売買動向を見ると、昨年10月は54億円の買い越し、11月は54億円の売り越し、12月には216億円の買い越しとなっています」(関さん)
外国人投資家がJ-REITを買っている

外国人投資家がJ-REITを買っている


その外国人投資家は、2008年9月のリーマンショック以降、2度ほどJ-REITを大きく買い、相場を上昇させているといいます。

「1回目は日本銀行(日銀)がJ-REITの買い入れを発表した2010年の11月~翌年1月にかけて、2回目は日銀がインフレ目標導入についてコメントしはじめた2012年2月から3月にかけてです。その際、東証REIT指数は150~200ポイント上昇しています。今回は、東証REIT指数が1050ポイントのあたりから買い始め、2月半ばには、ひとつの上値メドだった1250ポイントまで上昇しました」

ただし、今回は過去2回と異なり、3銘柄の新規上場に加え、日本ビルファンド投資法人が約670億円の増資を行うなど、価格を押し下げる要因もあります。加えて為替相場で円安が進んだことで、外国人投資家にとっては為替差損が出る恐れもあるのです。
「それでも上がっているのですから、相当強い買い意欲があると考えられます」

3月はJ-REITを仕込むチャンス!

関さんは「7月の参議院選挙までは上昇が続く可能性がある」と予想します。
「金融期間は例年、年度末にあたる2月~3月にかけて保有する銘柄の持ち高を調整し、4月に新年度入りすると新しくポジションを作り始めます。そのため、4~6月にかけては金融機関による買いが期待できます」

金融機関が新たな投資を始める前の3月は、J-REITを買うチャンスといえそうです。また、日銀は金融緩和策の一環として、「資産買入等の基金」を通じてJ-REITを購入しています。

「J-REITの購入予定枠は1300億円ですが、1月末の時点では150億円程度しか残っていません。無制限の金融緩和を行うにしても日本国債ばかりを買うわけにはいかないでしょう。とすれば、J-REITの買い入れ枠を拡大する可能性もあります。過去にも東日本大震災のあとに500億円増やしていることから、同程度拡大し、1800億円程度とすることが期待できます」

J-REITの需要は、当面、継続する可能性が高そうです。ただし、7月の参議院選後の政策運営によっては状況が変わる可能性もあるといいます。
「外国人投資家は、政策の後押しを期待して買っているのですから、そこに変化があれば売ってくるかもしれません。株価が下がってもJ-REITのファンダメンタルズには大きな変化がなければ、そこは買いのチャンスです」

次ページでは、関さんの注目銘柄を紹介します

お話をおうかがいしたのは……
関大介さん
アイビー総研代表取締役 
不動産会社財務部、外資系生命保険会社経理部、シンクタンクを経て、2007年2月に不動産証券化コンサルティングおよび情報提供を行うアイビー総研を設立。不動産投資信託ポータルサイト「JAPAN-REIT.COM」(http://www.japan-reit.com)を企画、運営する。

取材・文/大山弘子  イラスト/竹松勇二 パネルデザイン/引間良基


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