フリーソフトをベースに仕上げた「ほぼ全自動 耳コピ支太郎」

まず一つ目に紹介するのは、「WaveTone」というフリーソフトをベースにして、先日デネットという会社から発売された「ほぼ全自動 耳コピ支太郎」という4,998円のソフトです。

ほぼ全自動 耳コピ支太郎

WAVを読み込んでピアノロール風に「ほぼ全自動 耳コピ支太郎」

パッと見は非常に難しそうにも思えるソフトなんですが、これがすごく便利で簡単。ソフトを起動してWAVファイルをドラッグ&ドロップで読み込むだけで音を自動解析して、ピアノロール風に表示してくれるのです。

ここではすべての音を一気に表示してしまうので、どれがどの楽器なのか、ちょっとわかりにくいとは思いますが、再生しながら位置を表示することもできるので、気になっている部分があれば、そこで出ている音をチェックすることで、聴きとりにくい音も見つけられるはず。

さらに、必要に応じてコード解析をして表示することもできるし、音域を指定した上で狙った音だけを抜き出すことができるのも大きなポイントになっています。

この「ほぼ全自動 耳コピ支太郎」もフリーソフトの「WaveTone」も基本的な機能は同じですが、パッケージ版はMP3やAACなど各種フォーマットをWAV変換するためのツールやCDのリッピングツールがセットになっていると同時に、結構詳しいマニュアルが同梱されているのがポイントです。

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RolandのV-Remastering技術を使った「R-MIX」

2011年9月に発表され、非常に大きな話題になったのがRolandのV-Remastering技術というものを使った「R-MIX」というソフトです。これも音を視覚的に表示するという意味では「ほぼ全自動 耳コピ支太郎」と同様ですが、こちらは表示の仕方がだいぶ違うものになっています。

R-MIX

Rolandが開発した「R-MIX」

縦軸が音の高さ、左右はPAN、そして音の強さを明るさで表示させ、リアルタイムに現在鳴っている音が画面に表示されるという仕組みになっています。そして、この画面を利用して、たとえば「センターに定位している高めの音」=ボーカル、「左に定位している低い音」=ベースのように範囲を指定して、その音だけ抜き出したり、そこだけをミュートすることができるというツールです。

現在「R-MIX」はiPad用のアプリである「R-MIX Tab」、Windows/Mac用のアプリケーションである「R-MIX」、それに最新のDAW、「SONAR X2 PRODUCER」のプラグイン機能として搭載されているものと大きく3つあります。

まあ、これを使えばどんな音でも解析できる万能ツールというわけにはいきませんが、目的の音をある程度見つけやすくしてくれるフィルターとしては、非常に便利に使えます。

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特定楽器の音を抜き出せるSpectraLayers Pro

SpectraLayers Pro

おそらく現在最高精度の分析機能を持つSpectraLayers Pro

ここ最近のソフトで一番驚いたのはSony Creative Softwareが出したSpectraLayers Proというソフトです。これについては、下記の関連記事リンクにあるDTMステーションに掲載したビデオを見てもらうのが一番分かりやすいと思いますが音楽用に開発されたPhotoShopのようなソフトというのがいいでしょうか?

まるでPhotoShopで画像を複数のレイヤーに分けていくかのような操作で、音をスペクトル表示させたうえで、複数のレイヤーに分けていくことが可能になっているのです。

たとえば、マウスカーソルのペンを「周波数の抽出」というものに持ち替えた状態で、ある音クリックすると、その音全体を自動的に範囲選択することができます。そして選択したものをレイヤーとして切り分けることができ、そこだけを取り出したり、そこだけを抜いたりということが簡単にできてしまうのです。

楽曲にもよるとは思いますが、かなりキレイにギターだけ、ピアノだけを抜き出すことができ、そのソロ演奏をさせることができるため、まさに耳コピ用にはピッタリ。今のコンピュータはここまでできるようになったのかと、かなり感激できるソフトだと思います。

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コードを自動解析してくれるBand Producer 4

2011年7月にバージョン4に当たるBand Producer 4が発売されているので、最近あまり話題に上ることも減っているようですが、カワイが開発した強力耳コピツールが、このBand Producerというソフトです。

Band Producer 4

カワイのBand Producer 4

もともとの開発コンセプトとしては、ギターやピアノ、ベース……と各楽器をバラバラに取り出せるようにすること、だったそうですが、実際そうするのは非常に難しいので、ここでは耳コピを支援するためにコードを抜き出す作業を自動で行えるようにした、というのが、このBand Producerなのです。

4という名前からも想像できるとおり、バージョン4に当たるソフトであり、当初のものと比較すると、かなり精度が上がってきているようです。「ほぼ全自動 耳コピ支太郎」と同じように音域を指定する「再生帯域設定機能」も搭載。これにより、周波数成分から見てギターだけを浮かび上がらせたり、ピアノを目立たせたりといったことができるのです。

また当初の目的であった、全楽器をバラバラにというところには及ばないもののバージョンアップの過程において、メロディー検出機能というものまでは装備してきており、まだ精度は低いものの、それなりに検出できるようになっています。

各ソフトとも、アプローチに違いがあるのが分かると思いますが、ぜひ切磋琢磨しながら、より進化していってくれるといいですね。

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耳コピを支援するBand Producer 4


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