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石川尚の一家一脚・椅子物語UP#002 どぉ~ンとあぐらがかける椅子

UP#002:とても温もりのあるフォルムは、まるで竹林を彷佛させる『日本の風景美』つまり、‘直線’を連続させたカタチ・・・・・安らぎ、落着く気持ちになる椅子である

石川 尚

執筆者:石川 尚

ファニチャーガイド



生活習慣は各々の国や民族によって異なる。
とくに座る行為では、西洋と東洋とでは顕著に表れてくる。椅子に座る「椅子座」、床に座る「床座」がソレである。
戦後の日本の生活様式が洋風化されたというが、床に座ると落ち着くぅ・・・と言う若者を見ていると日本人のDNAなんだなぁと感じるのはボクだけではないだろう。

←思わず、無防備に座る、あぐらをかく・・・気持ちよく、くつろぐ姿勢は格別である・・・まさに、日本人!もっとも、どんな人でも心地良いはず



床にどかぁ~んと座ると本当に気持ちよく、くつろぐ姿勢としては格別である。
この気持ちよさを視覚的にも、触覚的にも強烈に感じる椅子がこの椅子である。幅820mm奥行550mmという大振りサイズの座面は、ボク(身長180cmほど)があぐらをかいてもゆったりしている。

そして、320mmの低い座高は座ると目線が低い位置になり、比較的天井が低い日本の住まいでは空間の広がりを感じ、心落着く効果がある。要は日本の生活スタイルから生まれた無理のない素直なフォルムなのである。座面を支える脚もポーンと投げ出した足のような感じで気持ちがいい。
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