Internet Explorer 10を使ってみて感じたこと

Windows 8と同時に発表されたInternet Explorer 10(以下、IE10)は、Windows 8のために開発された新世代のwebブラウザです。モダンUI版とデスクトップ版の2つの顔を持つこのwebブラウザは、それぞれが「保守」と「革新」の両方の顔を持つ不思議な仕上がりとなっています。

InternetExproler 10(モダンUI版)

モダンUI版は縁が何もない(下のデスクトップ版の画像と幅は同じ)

InternetExproler 10(デスクトップ版)

デスクトップ版は従来通り、ウィンドウや情報が表示される。


このwebブラウザを語る上で外せないのが、タッチパネルの存在です。特にモダンUI版はこのタッチパネルでの操作を強く意識した作りになっており、マウス操作だけでなくこのタッチパネルでの操作やノートパソコンのタッチパッドなどでの操作感も併せて語る必要があるでしょう。

ここでは様々な形態のWindowsパソコンでの利用体験も踏まえながら、このIE10についてレビューしていきます。

タッチパネルとの親和性(モダンUI版)

このIE 10は、先に書いたようにWindows 8に併せて開発されたWebブラウザです。そのためモダンUI版はタッチ操作にとにかく気を配られています。

その気配りでも最もわかりやすいものが、タッチしやすいよう大型化した各種ボタンとアイコンでしょう。IE9のメニューボタンや画面切替のタブでは、画面が10インチ~12インチと小さいWindows 8のタブレット製品では指での操作は難しいでしょう。

InternetExploler 9

InternetExploler 9はフルHDだとメニュー等がここまで小さくなる

それに対し、モダンUI版IE10はとにかくそれらが大きく作られているため指での操作がとても快適です。私は高解像度の12.5インチ液晶のモデルを使っているので各ボタンが小さくなりがちなのですが、それでも操作に全く問題はありません。

IE10で呼び出されるメニュー

同じくフルHDでのモダンUI版IE10。指できちんとタッチできる大きさになっている。


メニューの呼び出しも画面外から内側にスワイプするだけなので簡単ですし、たとえばURL入力も入力欄は画面外から表示されるキーボードの上に移動しますが表示されている内容はそのままです。

入力状態(ソフトウェアキーボード表示)

URL入力欄だけがキーボードに押し上げられる形になる。

URL入力欄も指で指定しやすいよう大型化されています。細かな点も、できる限り大きく表示させることで指で指定しやすいよう配慮されているのです。IE9をWindows 7のタッチパネル画面で操作したことがある人なら、この使いやすさに驚くと思います。

また、タブレット対応とするためにこのモダンUI版はもう一つの特徴があります。

小さな画面を大きく使える (モダンUI版)

Windows 8は現在の所(2013/01現在)、最も小さい画面が10.1インチとなっています。そんな製品でも使いやすいよう、他のモダンUIアプリと同様に各種機能を画面の外に追い出しています。

スタート画面

スタート画面にもメニュー的なものは何もない


タッチ画面のWindows 8パソコンは画面が小さめのものが多いので、こうして画面外に閲覧中は使わない機能を追い出すことで画面を広く使える工夫をしているのです。

追い出されているメニューは、画面の下からスワイプする事で呼び出せます。スワイプすると画面下部にURLと戻る・進むボタン、再読込、ピン留めなどが表示されます。また、複数のwebページを開いている場合には、画面上部に一覧が表示されます。

IE10で呼び出されるメニュー

IE10で呼び出されるメニューはこのようになっている。


また、検索も右からスワイプして表示されるチャームにある虫眼鏡のアイコンから呼び出します。何かしたいなと思ったら、画面の外から指をスワイプさせる。それさえ憶えれば快適にIE10が使えるようになります。

IE9からの正常進化(デスクトップ版)

ここまでモダンUI版の話ばかりしてきましたが、デスクトップ版についても触れておきましょう。

といっても、実はデスクトップ版はInternet Exproler 9からの大きな変更点はあまりありません。以下の画面表示を見て、これがIE9かIE10か見分けの付かない方も多いと思います。

InternetExproler 10(デスクトップ版)

InternetExproler 10(デスクトップ版)


IE10は開発当時、Flashや自社製製品のSilverLightなど、webブラウザで動く各種アドオンを廃止する事をアナウンスしていました。しかし最終的にはデスクトップ版は従来通りアドオンの追加が可能になっていて、モダンUI版でもFlashについては、マイクロソフトが認定したwebページのみ、最初から組み込んだ形のフラッシュで表示出来るよう変更されました。

Flashインストールページのメッセージ

フラッシュをインストールしようとするとこのようなメッセージが表示される。


また、モダンUI版でアドオンが必要なページを開いてしまったときの対処法として、現在表示しているページをデスクトップ版IE10で表示するメニューが用意されています。もしモダンUI版で表示できないページを開いても、すぐにデスクトップ版で開きなおすことができます。
デスクトップ版への遷移メニュー

デスクトップ版への遷移メニュー


このように、デスクトップ版IE10はIE9までの使い勝手を維持させるためのセーフティネットにもなっています。従来のIEを利用されたい方も安心して使うことが出来るでしょう。