西部劇の荒野を思わせる特異な風景 「蓬莱峡」

 

 

草木のほとんどない荒地に、尖った岩がにょきにょきといくつも聳え立つさまは、まるで西部劇の荒野のようです。黒澤明監督「隠し砦の三悪人」のロケ地になったのも、西部劇風の作品にマッチしていたからでしょう。

日本では珍しい悪地地形(バッドランド)

 

 

蓬莱峡のような地形を地質学用語で「悪地地形(バッドランド)」といいます。アメリカ中西部やカナダなどに多く見られ、堆積岩などの比較的もろい岩盤が雨水による浸食を受けてできるのが一般的です。火山地帯にあるため硬い火成岩の多い日本では、悪地地形にはなりにくいのですが、蓬莱峡は、断層の割れ目から雨水が地下深くまでしみこんだことにより、本来は硬い花崗岩がもろく風化し、また地層の急激な隆起によって浸食が促進されて悪地地形となった特異な例です。

アクセス便利でクライマーに人気

宝塚駅前からバスで15分の便利さもあって、週末にはロッククライミングをする人たちが大勢集まります。主にロッククライミングの対象になっているのは、屏風岩と呼ばれる絶壁で、尖った岩がにょきにょき突き出ているところから、少し川の上流のほうへ進み、川を渡ったところ。蓬莱峡は、いくつも小道が分岐しているうえ、道標が十分に整備されておらず、迷いやすいので、初めて行くときは経験者と一緒のほうが良いと思います。また、山道を歩くことになるので、それに適した靴・服装が必要です。

■蓬莱峡
住所:兵庫県西宮市山口町船坂
電話:0798-35-3321 (西宮観光協会)
アクセス:JR宝塚駅→阪急バス 蓬莱峡下車(山口営業所前行きで約15分)

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