落語/立川志の輔さんのおすすめ落語演目

義理と人情に熱い江戸っ子の泣ける古典「しじみ売り」

立川志の輔師匠の落語のレパートリーはとても豊富。私のおすすめの、義理と人情に熱い江戸の人情話「しじみ売り」、茶の作法を知らない隠居が織りなすトンでも茶会「茶の湯」、誰かのせいにしかしない夫婦「バスストップ」を紹介します。

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落語の上手さは天下一品

立川志の輔師匠の落語のレパートリーはとても豊富。義理と人情に熱い江戸の人情話「しじみ売り」、茶の作法を知らない隠居が織りなすトンでも茶会「茶の湯」、誰かのせいにしかしない夫婦「バスストップ」を紹介します。

■しじみ売り
義理と人情に熱い江戸っ子の泣ける古典。
あくどい商売をする商人から金を盗み、貧しい農民に金をばらまく義賊の親分とその部下が食べ物屋でしじみ売りの少年に出会う。少年は8歳で家には病気を煩う母と姉がいるという。不憫に思った親分がしじみを全部買い取り、さらに母と姉に5両差し出すのですが、少年は姉から知らない人からお金をもらってはいけないと教えられていました。

噺の見所は少年が語る理由に親分も関係していることです。昔、この姉に会ったことがありました。もう一つはこの義賊の親分の名前。江戸を賑わし、貧しい農民に金をばらまいた天下の義賊とは。

■茶の湯

お茶の作法をネタにした名作古典。
枕に何にでも作法というものがあることをイタリア料理のフルコースを例に出して語り、その作法を全く知らないご隠居さんと定吉という小僧が茶の湯をはじめる噺です。

昔、茶の湯を習ったことがあるご隠居さん。ところがその作法を全く思い出せない。定吉はうろ覚えの知識でアドバイスするのですが、ご隠居さんもそれが合っているかどうかはわからない。しかし、定吉の前では物知りでいたいために茶の湯の作法を知っている振りして、茶会をもてなしていきます。

見所は茶の湯の作法。お茶からシャボン玉が飛び出し飲むと舌が痺れるお茶を入れ、芋に黒砂糖と蜂蜜を混ぜ、羊羹に似せたまずい食べ物が出てくる茶会に大笑いです。

■バスストップ
人というのは失敗をつい誰かにせいにしたくなるもの。この八百屋を営んでいる夫婦もそうでした。知り合いの披露宴に仲人を頼まれた夫。当日、出かけるのが少し遅れてバス亭でバスを待っているところから始まります。朝、美容院に行った妻のせいで遅れたという夫。妻は車がないのならもっと早めにでたと言い争います。しかし、時間だけが過ぎて披露宴に遅れる一方で。

この噺の見所は、仲人が用意していたスピーチです。八百屋の旦那らしく、新郎のことを野菜に例えながら紹介してくれます。もう一つはこの噺の落ち。美容院、友人、タクシーの運転手などに責任転嫁をしていくのですが、その最後の相手に爆笑します。
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