子供のしつけ/2~6歳のしつけ

親の背中を見て育つ子供たち……親が心がけることとは

「子どもは親の背中を見て育つ」とはよく言ったものです。親の言葉からだけでなく、毎日の生活の中で、子どもは意識することなく、親からさまざまなことを吸収していきます。それでは、子育てをする上で親が意識するべきことは何なのでしょうか?

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

親の背中を見て育つ子供たち…親が心がけることとは

子どもは親の全てを吸収する

日本にはたくさんのことわざがありますが、子育てに関するもので、「なるほど!」というものもたくさんありますね。

「子どもは親の背中を見て育つ」とはよく言ったものです。親の言葉からだけでなく、毎日の生活の中で、子どもは意識することなく、親からさまざまなことを吸収していきます。

親がいくら子どもに立派な言葉をかけても、親の日々の生活がいい加減なものなら、何の説得力もないということです。たとえば、自分は読書をしないのに、子どもに「本を読みなさい」という言葉をかけても意味がなく、親自身が本を読む姿を子どもに見せることが一番だということです。
   

親の背中を見て育つ子供たち……なるほどと思う親子の話

反面教師の場合もあるけれど

反面教師の場合もあるけれど

実際、今までにたくさんの親子を見てきましたが、どの親子を見ても、なるほど、この子どもには、この親だろうと思ってしまいます。

ある家に遊びに行ったときのこと。
その家の母親は、図書館で借りた本をリビングの床に乱雑に置いたままで、平気でした。本は大切に扱うものですし、ましてや、借りた本ならなおさらです。私は唖然としたのですが、その後、廊下に散らかっている子どもの絵本が目に入ったのですが、それも図書館の絵本でした。

子どもが小さかったころの話。
友達の家にたくさんの子どもが遊びに来ていて、玄関に靴が散乱していたところ、ある一人の女の子が、みんなの靴をそろえてくれました。後日、その子の家に遊びに行くと、家の中は整然として、なるほどと思ったことがありました。

私が住むマンションでも、元気に挨拶してくれるお子さんの親は、感じよく挨拶してくれる人ですし、こちらが挨拶しても、ろくに挨拶しない子の親は、そういう親で、納得してしまいました。

私自身も、料理が大好きなのは、そういう母親を見て育ったからだろうと思います。また、私の娘も料理に興味があるようです。ただ、私の友人で、母親が料理嫌いで、あまり料理してくれなかったので、自分で作るようになり、上手になり、料理が好きになったという人もいます。このように反面教師の例もありますが、それも含めて、子どもは親の影響を受けて成長しているのだと思います。
 

親の責任とは

子どもが自己判断できるような年齢になってくれば、親の行動に対し、良しと思えば同じような行動をとり、良くないと思えば、反対の行動をとるでしょう。しかしながら、判断ができない幼い子どもは、親の行動は正しいものだと思い、親と同じような行動をとるのです。

たとえば、信号が赤でも渡ってしまうという行動をとっていると、子どもはそれが当たり前だと思ってしまい、子どももまた、そういう行動をとるようになるでしょう。親の責任は重大です。
 

子どもと一緒に成長する意識で

ありのままの姿を子どもに見せる

ありのままの姿を子どもに見せる

しかしながら、親も人間ですから、全てが完璧にできる人はいないでしょう。人それぞれ、苦手な部分はあるでしょう。ですから、完璧な親の姿を見せるべきだと言っているのではありません。

大切なのは、頑張って一生懸命に生きている姿を子どもに見せることです。逆に一番よくないのは、やる気のない姿やいい加減な態度を見せることです。

だからといって、子どもの前だけ、いいところを見せようとするのはよくありません。うわべだけの姿では見透かされてしまいます。子どものために、作った自分を見せるのではなく、ありのままの姿を見せることです。そして「子どもと一緒に成長しよう」という気持ちが大切なのではないでしょうか。

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