秋の夜長にオススメな映画「ギルバート・グレイプ」

<ラッセ・ハルストレム監督 1993年>
■ストーリー:
父の自殺のショックから過食症になり、部屋から出られないほど太ってしまった母、18歳で知的障害をもつ弟アーニーと2人の姉妹と暮らす夢も希望も抱かずアイオワの田舎で暮らすギルバート・グレイプ。

そこへキャンピングカーで旅をするベッキーという魅力的な女性が現れて、ギルバートの生活に変化が起き始める。

■おすすめの理由:
夢も希望もなくなんとなく暮らしていたギルバートの前に現れたベッキーという女性。自由で何にも縛られない、自然体のベッキーによってギルバートが少しずつ前を向き始める姿が、アイオワの美しい自然とともに描かれています。

ギルバートを演じるのはジョニー・デップ。ベッキーはジュリエット・ルイス。障害を持つ弟アーニーを、ブレイク前のレオナルド・ディカプリオが演じています。

人気がある俳優さんたちで出演作も多いですが、この静かで美しい映画の中の細やかな感情表現は本当に見事で、この映画のなかのジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、ディカプリオが、ほかのどの作品の演技よりも一番好きだったりします。特にこの映画のキーとなる、ジュリエット演じるベッキーという女性像は、自由で何事にもとらわれない風のような人物で、私の永遠の憧れの存在となっております。

家族というのは、大切な存在だけど時に疎ましく感じたり、でも離れられなかったり、人生の轍のような場所にはまっていたギルバートの心の変化。

ラストシーンは、じんわりと感動して、何度見ても涙してしまいます。静かに淡々と進む映画ですが、アイオアの田舎町の景色がとても美しく、登場人物の描き方も繊細。秋の夜長にじっくり見るのにオススメの作品です。



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