どっちを買うか悩んでいる人へ

3DSLLの図

どーんと大きくなった3DSLL。でも、大きくなっただけじゃないんです

ニンテンドー3DS(以下3DS)が絶好調です。なぜ、絶好調かと言われれば人気シリーズの最新作、Newスーパーマリオブラザーズ2が発売されたというのが理由の1つかもしれませんが、もう1つは、「ニンテンドー3DSLL(以下3DSLL)」が発売されたからでしょう。

3DSはこのところ週販4万台~6万台で推移していましたが、3DSLLが発売された週は約24万台を販売、うち約19万台が3DSLLという人気ぶり。その後も販売は快調で、3DSシリーズは累計700万台を突破しました。ニンテンドーDS(以下DS)シリーズと比較すると1ヶ月強遅いものの、ほぼ同等のペースで売れていることになります。ちなみに、同じ携帯ゲームハードであるPSPやPlayStationVitaは週販1万台前後で推移。2012年夏の携帯ゲーム機市場は3DSの独壇場といった様相を呈しています。

さて、3DSが3DSLLになって変わった点といえば、何と言っても画面の大きさです。画面サイズは従来と比べて1.9倍。単純に大きい画面で遊べるのは快適です。しかし、実は画面サイズ以外にも、3DSから改善しているポイントがいくつもあります。今回は、画面の大きさ以外で、3DSLLの良い所をご紹介しますので、小さい方と大きい方、どっちを買おうかと悩んでいる方は参考にしていただければと思います。

大きく見えて、汚れにくい

3DSLLの図

数字で聞く印象以上に、3DSLLは画面が大きく感じられます

まず、画面の話です。やっぱり画面の話なのか! と思われるかもしれませんが、画面の大きさそのものの話ではございません。1つには、画面と本体の比率の話。ニンテンドーDSiとニンテンドーDSiLLの時にも同様のことがありましたが、3DSは本体をパカッと開けた時に画面以外の部分、ボタンとかスピーカーが配置されている余白ですね、この部分に対する画面の印象が小さいのです。逆に、3DSLLは余白に対する画面の比率が大きい。すると、画面がゆったり大きく見えます。

3DSLLになって1.9倍に画面が大きくなったとご紹介しましたが、感覚的にはもっと大きく感じます。ガイドの周りには、一度3DSLLを使い始めると3DSの画面が余計に小さく感じるという人がかなりいるのですが、この辺のバランスの問題もあるんじゃないかと思います。

それから、画面周りでもう1つ。画面が汚れにくいというのがあります。これはむしろ、3DSの画面が汚れやすかったのです。何の話かといいますと、DSシリーズは上下の画面が同じ大きさでした。しかし、3DSは下画面の方が小さいので、畳んだ状態の時に、上画面に下画面の枠の後がつくことが多かったのです。これ、頻繁に遊んでいると地味に気になる点ですよね。3DSLLでは上画面側に丸いポッチがついていまして、これが小さな隙間を作って、下画面の枠が直接上画面に触れない構造になっています。小さなことですが、長く使うユーザーからするとすごく大事な改善点です。

次は、ボタンやタッチペンなどの使いやすさについて


HOMEボタンや3Dボリュームが使いやすく

顔シューティングの図

本体を傾けて照準をあわせる、というような激しい動きをするゲームなど、立体視を切って遊びたい場面もあります

ボタン関連もとても使いやすくなりました。3DSシリーズには、下画面のさらに下側にSELECTボタン、HOMEボタン、STARTボタンの3つのボタンがありますが、これが飛び出た形をしておらず、かなり押しにくい印象でした。3DSLLでは、やはり飛び出てはいないのですが、手前に倒れて押せる形に変更されていて、非常に押しやすくなりました。特にHOMEボタンはゲームを中断する場合などによく使うボタンですから、押しやすさは大切です。

そして、3Dボリュームも使いやすくなりました。スライドして立体視の見え方が調節できるのは変わらないのですが、立体視の機能を切る時、最後カチッとはまって動かない仕様に変更されました。手元をよく動かすゲームなどで立体視が見にくいから切っておきたい、なんていう時に、3DSではいつの間にか微妙にスイッチが入っている、なんてことがありました。3DSLLではカチッとはめておけば安心してプレイできます。

長い稼働時間と長いタッチペン、たくさん入るSDカード

3DSの図

3DSはいつの間に通信やすれちがい通信など、スリープ状態で通信を行うことが多いハードですから、稼働時間が長くなることは単純に嬉しい改善です

画面とボタン関連以外で大きなところは稼働時間があります。ゲームを遊んでいる場合の3DSの稼働時間が3時間から5時間だったのに比べ、3DSLLは3.5時間から6時間に伸びました。

ゲームをプレイしている際の稼働時間で比較してお話しましたが、スリープ状態で放置できる時間が伸びることにもメリットがあるようにも思います。すれちがい通信などをしていてそのまま電源が切れてしまった、ということが起こりにくくなるはずです。3DSLLの大きさを気にせず外に持ち歩く、という人には嬉しいところかもしれません。

細かいところでは、長いタッチペンが装着できるようになりました。3DSではそもそもタッチペンを格納する場所が小さくて、格納時は小さくしておいて、伸ばして使うタッチペンが使われていました。3DSLLでは本体サイズが大きくなったことで、従来のDSシリーズと同じ程度の長さのタッチペンが使えます。ということは、そこからさらに伸びるタッチペンも使えるというわけで、これまでのタッチペンが短くて使いにくかったという人には朗報です。

そして、SDカードの容量も大きくなっています。従来の3DSが2GBだったのに対して、3DSLLでは4GBのSDカードがついてきます。もちろんこれは自分で買い換えてさらに大きいものと交換することも可能です。3DSLLの発売と同時にゲームソフトのダウンロード販売もスタートしましたから、SDカードの容量は最初のうちは気にしていなくても、後々大きいほうが良かった、なんて思うこともあるかもしれません。

大きくなった画面だけでなく、様々な改良を施し、夏に大きな盛り上がりを作った3DSLL。これで、任天堂は年末商戦へ向けた準備を整えた格好になりました。


年末商戦に向けて準備万端

3DSLLの図

3DSLLで大きな盛り上がりができたことで、年末商戦までの流れが作りやすくなりました(イラスト 橋本モチチ)

さて、3DSLLの改良点についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか。こうやって並べてみると随分たくさんありますよね。基本的には、大きいほうがいいのか、小さいほうがいいのか、画面の見やすさや持ち運びの便利さなどを天秤にかけて選ぶ人が大半だと思いますが、もしどっちにしようか迷っている、というぐらいの方がいらっしゃったら、ガイドは断然3DSLLをオススメしたいと思います。細かい改良点が積み重なって、非常に快適にゲームを遊ぶことができます。

2012年のこの夏、任天堂はNewスーパーマリオブラザーズ2や3DSLLの発売で大きな盛り上がりを作ることに成功しました。冒頭申し上げた週販約24万台という数字は、年末商戦期並の大きな数字です。そしてその翌週も週販で10万台以上を販売しています。このことは、年末商戦に向けて2つの意味を持っています。

1つは、当然3DSシリーズを、本体、ソフト共にたくさん売っていく準備ができたこと。たくさん本体が売れれば当然ソフトは販売しやすくなりますし、流通関係者は、3DSが勢いづいていて、年末期待できると入荷を増やしやすくなります。年末にお店の一番良い所にドーンと構えて、ハードを所有しているたくさんのユーザーに販促し、そしてお友達が持っているから僕も欲しいという子供たちを誘引する、そういう流れを作っていく下準備が整いました。

もう1つは、WiiU発売に最大の力を注ぐ準備ができたこと。2012年の年末商戦、任天堂は3DSとWiiUの両方を売っていかなければいけません。しかし、WiiUは新しく発売されるハードですから、かなりのリソースがWiiUの方にさかれることが想定されます。そう考えると、WiiU発売前に3DSの方に大きな盛り上がりを作っておくことはとても重要です。

2012年夏、3DSLLによって3DSシリーズは絶好調となりました。この流れを止めずに、3DS、WiiU共に大きな盛り上がりを作っていくことができるのか、期待したいと思います。

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【関連サイト】
田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)
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