メンタルヘルス/心の病気の治療法・セルフケア

ヨガやストレッチで自律神経の乱れを整える

心と身体をコントロールしている自律神経。いつまでも健康で若々しくあるためには、自律神経のバランスを整えることが欠かせません。今回は、自律神経の状態を整え改善するヨガやストレッチといったエクササイズを紹介します。

小林 弘幸

執筆者:小林 弘幸

医師 / 自律神経ガイド

ヨガやストレッチと自律神経の関係

ヨガやストレッチ、ウォーキング。なんとなく健康に良さそうだというイメージはあっても、なぜかと聞かれると答えられない人は多いのではないでしょうか?

今回は、その答えのカギを握る自律神経と、自律神経の状態を整えるヨガやストレッチについて紹介します。 

心と体と自律神経の関係

自律神経は身体の根本的なしくみや生命そのものを支えており、血管や内臓といった身体のいろいろな器官をコントロールしている神経です。われわれが健康に生活できているのはこの自律神経の働きがあるからです。自律神経は、緊張・集中時に活発になる「交感神経」と、休息時に優位になる「副交感神経」で成り立っており、緊張とリラックス、その両方をバランスよく繰り返すことで、身体を健康な状態に保ちます。

現代人の多くは、刺激やストレスにさらされているため、交感神経が優位になりがちです。その結果、自律神経のバランスが崩れて不調や疲労、便秘につながってしまいます。

そのため、自律神経バランスを改善するというのは、副交感神経を活性化させるということを意味し、いかに副交感神経を上げるかということがとても重要になってきます。

そこで、今回は、副交感神経を上げるためのエクササイズに注目して説明していきます。

自律神経改善のカギは「呼吸」

緊張したら深呼吸。ゆっくり長く吐くことを意識すると、副交感神経が上がります。

緊張したら深呼吸。ゆっくり長く吐くことを意識すると、副交感神経が上がります。

自律神経は、基本的には自分の意志ではコントロールできないものですが、例外もあります。それは「呼吸」です。

緊張したときには、交感神経が上がっており、呼吸が浅く、速くなります。また、逆に、深呼吸すると心が落ち着いたという経験をもつ人は多いと思います。ゆっくりとした深い呼吸は副交感神経を高めるので、血管が開き、末梢まで血流がよくなります。特に長く吐くことを意識しながら、呼吸することが副交感神経を活発にするためには重要です。オススメは、1で吸って2で吐く「1:2呼吸法」です。後述しますが、私とトップトレーナーである末武信弘先生とで開発したセル・エクササイズでは、呼吸を意識的に高める仕掛けをいろいろなところにほどこしています。

次のページでは、自律神経バランスを良くするエクササイズの例とセル・エクササイズの概要を紹介します。

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