高反発ドライバー規制後の動き

RYOMA

飛距離性能で評価の高いモデルを反発係数0.87に高めたリョーマゴルフ「RYOMA D-1 スペシャルチューニング」

 当サイトでは、以前から2008年に施行された高反発クラブを規制するSLEルールについて取り上げてきました。フェースの反発係数の他にも、ヘッド体積(460cc以下)、クラブの長さ(48インチ)にも規制が出来、ルールによって飛距離を抑えようという試みが行われました。

現実的には、ツアープロの飛距離は現在も伸び続けており、ルール上の規制本来の意図を果たしているとは言えない状況ですが、ことアマチュアゴルファーにとって、クラブによって劇的な飛距離アップをする余地は、以前に比べると小さくなったと言えます。

SLEルール志向の際、ガイドは、今後はシャフト長を伸ばすことで飛距離アップするのではないか、と予測しました。フェース反発など規制の加わった要素に比べると、シャフトの長さは48インチまでと、まだ伸ばす余地が大きかったためです。

しかし、予測に反してシャフト長は従来と変わらず、45インチから46インチ程度にとどまっています。ヘッド体積がルール限界まで巨大になり、なおかつヘッド形状を平たくして、さらに投影面積を大きくするような工夫がなされても、やはりシャフト長の大きな伸びというのものは見られませんでした。例えば、長尺シャフトで飛ばすことをコンセプトにしたPRGR「エッグバード」ドライバーであっても、長さは46.5インチと、ルールの限界値を考えると、まだまだ控えめと言えます。

これは、ゴルファーがシャフトを長くすることへの抵抗がとても大きいことが要因でしょう。国内No.1ブランドの「XXIO(ゼクシオ)」でさえ、2008年に発売された五代目は0.75インチシャフト長を伸ばしましたが、現在の七代目では再び45.5インチと少し短くなりました。

ちなみに、あまり知られていないことですが、クラブの長さはメーカーごとに測定する部分の基準が異なり、例えば同じ45インチドライバーであっても、メーカーによって長いものと短いものが存在します。概して、海外ブランドのクラブの方が短めになるようです。別のメーカーで同じ長さを買ったはずなのに、比べたら長かったなどということも考えるので、購入の際は注意が必要です。

シャフトの長さを伸ばすという進化をしなかったドライバーは、各メーカーで様々に飛ばしの工夫がなされています。最新のドライバー飛ばし事情を紹介します。


最新の飛ばしトレンドとは?

エッグセブン

7度という極端に小さいロフト角で大きな話題となっているPRGR「エッグセブン」

まず、揺り戻しの動きとして指摘しておきたいのが、高反発ドライバーのラインナップ。意図的にルール不適合の反発係数を持ったドライバーです。マグレガーの「ゴールドターニー」ドライバーや、リョーマゴルフの「RYOMA D-1 スペシャルチューニング」などがあげられます。

実際のところ、「ルールなんかどうでもいいから、飛ぶクラブが欲しい」というニーズは少なくないようです。特に年配層で飛距離の落ちたゴルファーには切実な問題になるでしょう。実際に、高反発ドライバーは初速アップの効果が大きく、飛距離をアップする効果は高まります。

しかし、ゴルフもスポーツですから、ルールを無視してしまっては成立しません。ゴルフ場でローカルルールを設定するなど、使用する環境を整えることも今後は重要になるのではないかと思います。

以前の記事、「注目したいドライバーのヘッド重量」で紹介したようなヘッド重量をアップする方法も注目されています。特にヘッド重量が大きい事をセールスポイントにしているピンの「i20」ドライバーや「G20」ドライバーが、世界のツアーで活躍し、また市場でも高評価を得ていることが追い風になっています。

重いヘッド重量のドライバーを使用するにはそれなりのパワーが必要です。飛距離アップしたい年配層にはあまり有効な飛距離アップではないでしょうが、マスターズを制したババ・ワトソンをはじめとしたピンを使用するツアープロの活躍は目覚ましく、今後、他のメーカーも重ヘッドへと追従しそうな勢いです。

最後に注目したいのが、弾道調整機能のついたドライバーです。当サイトでも何度も紹介している弾道調整機能ですが、ここでは特にロフト角に注目します。

ロフト角は、クラブに表示されている数値と実際に測定されるリアルロフトに差がある事がほとんど。しかも、モデルによってその差は様々です。しかし、ロフト角自体は飛ばしを考えるうえで極めて重要で、もっとも飛距離が期待できる打ち出し角とバックスピン量を決めるのは主にロフト角なのです。最新モデルの弾道調整機能は、かなり細かい設定ができるようになっているので、最長飛距離を狙えるように、ロフト角を微妙に調整することが大切です。

PRGRの最新モデル「エッグセブン」は、なんとロフト角7度。6月にはさらに特注スペックのロフト角5度をラインナップしています。ロフト角が少なくなれば、理論上はエネルギー効率は上がり、飛距離アップの可能性はたかまります。一方、少ないロフト角では十分な打ち出し角とバックスピン量が得られず、ボールが失速してしまいます。

このクラブは、打ち出し角が高くバックスピン量も多くて飛距離をロスしているゴルファーのためのスペック。ごく少数ですがハマれば、大きな飛距離が期待できるクラブです。メーカーでも「打つ人によって飛ぶ飛ばないがはっきり分かれるドライバー」とアナウンスしています。

今後のドライバー選びは、ロフト角はもちろん、重量やシャフト硬さなどのスペックを適正にすることがさらに重要になると考えられます。ハマれば10ヤード、20ヤードの飛距離アップも十分に可能でしょう。手軽に適正スペックを探せる弾道調整機能の人気は今後も続くのではないかと考えられます。

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